性的同意年齢に関する議論、ご存知ですか? | 相談実績5000件 DVモラハラ虐待 家族問題専門カウンセラー/行政書士

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現在、

 

性犯罪に関する

刑事法検討会において、

 

性的同意年齢の引き上げについて

議論されている事をご存知でしょうか?

 

 

 

 

2017年、

 

当時110年ぶりの刑法大幅改正と

話題になりましたが、

 

この時強姦罪が強制性交罪に変更、

等の改正がなされました。

 

 

その際に「3年後をめどに必要があれば

見直し」と附則があって、

 

 

2020年の今年が

ちょうど3年目に当たります。

 

 

 

 

現在行われている検討会において

個人的に強い関心を持って見守って

いるのが、

 

 

本日のブログタイトルの通り、

 

性的同意年齢の引きあげについての

議論です。

 

 

 

 

この記事を読んで下さっているのは

大人の方が殆どと思いますが、

 

 

ちなみにみなさん、

 

 

現在の日本の性的同意年齢を

ご存知ですか?

 

 

 

 

13歳です。

 

 

 

 

ちょっと、ビックリですよね。

 

 

(なお補足として、

児童福祉法においては18歳未満を「児童」とし、

児童に対する”淫行”は禁じられています)

 

 

 

 

 

現在13歳、14歳、15歳~高校生位の

お子さんをお持ちのお母様、お父様、

 

 

もしあなたのお子さんが

大人と性行為をして(嫌な想像ですが)

性感染症や妊娠と言う結果が起きた時、

 

 

「この子が自分で自己決定して

行った性交渉の結果だから」

 

 

と納得できますか?

 

 

 

私の感覚では、納得できません。

 

 

 

 

しかし実際に子どもの性被害は

起きています。

 

 

子どもが被害者になる性犯罪は、

 

どうしても子どもの保護の観点から

具体的に報道できない側面があるのですが、

 

 

例えば私がこれまでに実際に被害を

聞いて来たケースだけでも、

 

父親(養父や母の内縁の夫も含む)、

教師や習い事の先生、

 

祖父、兄弟、スポーツのコーチが

加害者だったことがありました。

 

 

 

 

最近でも

教員から児童や生徒に対する性犯罪に

ついて報告があり、

 

その後性犯罪を犯した教員が

別の地域で再度教職に就ける制度を

変えようという議論が起きましたし、

 

 

父親が19歳の実の娘に対して

準強制性交などの罪で起訴されて

地裁で無罪判決、

 

その後控訴審で逆転有罪となった事件は

記憶に新しいですが、

 

公判の中でこの娘さんは

中学2年生の頃から性的に虐待を

受けていたことが分かっています。

 

 

 

 

現在の性的同意年齢13歳では、

 

13歳以上の子どもには

大人と同等の性的同意能力があると

みなされてしまう為、

 

 

例えば強制性交罪でしばしば

ハードルとなる

 

「抗拒不能」や「暴行脅迫要件」について、

 

 

例えば

(嫌な例えで申し訳ないですが)13歳の子が

被害に遭えば、

この子自身がどれだけ、どんな風に抵抗したか、

 

もしくはどんな風に暴行や脅迫を受けて

抵抗できなかったのか、

 

どういう風に抗拒不能だったかを

証明し裁判所が認めないと、

 

加害者を罪に問えないと言う実態があります。

 

 

本当にこれで良いのでしょうか?

 

 

 

 

 

現在行われている検討会では、

 

性的同意年齢をせめて16歳に

引き上げたいと主張する側と、

 

 

それに慎重な側があるようです。

 

 

 

議事録は公開されてはいるのですが

最新のものはまだの様で、

 

よってこれは

性的同意年齢引き上げに

慎重な側の理論として私が個人で聞いたり

発信されている情報を調べた限りの

内容ですが、

 

「中高生と”真摯な恋愛”をしている大人が

罪に問われてしまう」

 

という主張が一つ、ありました。。。

 

 

 

ちょっとコレ、

私には理解できないのですよね。。

 

 

 

 

 

先に述べたように、

 

性行為をするという事は

性感染症の危険性が伴いますし、

 

女の子の場合は妊娠の可能性も

常に伴います。

 

 

特に日本の場合、

「性教育の不足」も長く議論されている

現状で、

 

中高生の女の子と性行為をして

妊娠してしまった場合、

 

「本人に性的同意能力があって

自己決定した結果なんだから」

 

で済ませるのでしょうか?

 

 

 

妊娠後、

出産を選んでも中絶を選んでも、

 

その子の人生に大きな影響を残します。

 

 

 

むしろ本当に「真摯な恋愛」であって

その子のことが大切なのであれば、

 

大人の側はその子が大人になるまで

待ってあげればいい話。

 

 

「本気の恋愛だから」を理由に大人が、

 

妊娠する可能性のある性行為を

13歳や14歳(もっと上の子も)としていい訳が

ないでしょう。

 

 

 

性的同意年齢を16歳に引き上げる事が

どうしてこんなに大変なのか、

 

個人的に全くピンとこないのですよね。。

 

 

 

 

なお世界の状況を見ますと、

 

性的同意年齢は

アメリカの場合州によって違いますが、

 

概ね16歳~18歳。

 

 

イギリス、カナダ、ロシアなどは16歳。

 

 

同じアジア圏で言えば、

 

韓国は今年、

性的同意年齢を13歳から16歳に引き上げました。

 

 

 

 

私自身も仕事で、

 

デートDVの被害に遭っている女子高生や

女子大生、

20代を超えて成人している女の子のお話を

聞かせて貰う事がありますが、

 

 

例え20歳近くになっても、

成人していても、

 

DVやそれに近い構造的な問題で

「NO」が言えない、

言いにくい関係性もあるのです。

 

 

 

正直16歳に引き上げたとしても16歳の子が

本当に先々まで考えて

性的同意が出来るのかは疑問ですし、

 

ましてや現状の「13歳」はもっての他、

 

大人の側が子どもを守らないと、と

個人的には感じています。

 

 

 

 

 

また先ほど「真摯な恋愛」と言う要素について

書きましたが、

 

 

諸外国ではそもそも

親と子、教師と生徒、コーチと教え子など、

 

「上下関係」がある時点で

(対等性も含めた)真摯な恋愛は

ありえないと判断したり、

 

(私自身の所感ですが)

真摯な恋愛以上に子どもの保護を

重視している国が多いと感じています。

 

 

 

 

子どもの性被害については

「グルーミング」と言う、

 

優しく手なずけながら性的に搾取する

やり口があり、

 

グルーミングは特に

被害者が被害を認識しにくいと

言われています。

 

 

この様な手法を使われながら

性的被害を受けていれば、

 

13歳以上は性的同意能力があるから

グルーミングの被害も自己判断で防げるでしょ、

 

なんてとても思えません。

 

 

(グルーミングについては

以前ご紹介したこちらの絵本で

 

少しのページですが

子どもにも分かりやすく解説されています。

この本、やっぱりおすすめです)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

性的同意年齢が13歳なのは、

世界水準でみても低年齢です。

 

 

 

 

 

 

現在、

法務省のサイトで刑事法検討会の

議事録を見ることが出来ます。

 

 

また、

 

 

 

 

↑こちらのサイトで

性的同意年齢引き上げを求める

署名運動も行われています。

 

 

 

性的同意年齢の問題や課題については、

 

 

 

 

 

 

上記のサイトが分かりやすくまとめられていると

思います。

 

お時間と関心がおありでしたら、

ぜひ目を通して頂きたいです。

 

 

 

 

 

 

現在、これとは別の議論として

 

緊急避妊ピルの処方箋なしで

薬局購入を可能とする制度について、

 

日本産科婦人科学会の理事長が、

 

「条件が成熟していない」

 

と慎重姿勢を見せました。

 

 

 

しかし緊急避妊ピルは既に

90か国で処方箋無しの販売がされており、

 

 

WHOも

 

「意図しない妊娠のリスクを抱えた

全ての女性と少女には、

 

緊急避妊にアクセスする権利がある」

 

としています。

 

 

 

今この時も、

 

近々に緊急避妊ピルを必要としている

女の子や女性がいると思います。

 

 

 

 

バイアグラは信じられない速さで

承認しておきながら、

 

低用量ピルは物凄い時間がかかりました。

 

 

現在の緊急避妊ピルについても

この様な状況です。

 

 

 

この国の、

 

女性や子どもを大切にしない姿勢は

何なのだろう。。

 

この分野で考える時は

どうしてもそう感じてしまいます。

 

 

 

とはいっても、

 

愚痴ってないで出来る事から

動くしかありません。

 

 

 

やや厳しい情勢だと聞いていますが、

 

性的同年齢引き上げは

今年が重要なタイミングです。

 

 

 

子どもを持つお父さんお母さんは

もちろんですが、

 

 

大切な子ども達を守る為に

何が最善の方法か、

 

必要な法整備は何か、

 

 

みなさんに関心を持っていただきたい

問題です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日も最後まで読んで下さって

どうもありがとうございました

 

家族問題カウンセラー

行政書士/心理士

 

佐藤千恵

 

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