「2人の幸せを考えろ」~モラルハラスメント | モラハラ/毒親相談対策ブログ 相談実績5000件超の公認心理師/行政書士 佐藤千恵

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光文社女性自身 「モラハラ夫に気をつけろ」
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NHK あさイチ「意外と身近?”モラハラ” 夫が怖い」取材協力
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先日カウンセリングにお越しくださった

Aさん。

 

 

Aさんはもともと正社員として働いて

いましたが、

 

結婚相手となるモラ夫は事業をしている

人だった為、

 

結婚を機にAさんは仕事を辞めて

モラ夫の仕事を手伝っていました。

 

 

 

 

結婚して一つ屋根の下で暮らし、

さらに仕事でも一緒にいる様になって、

 

Aさんはそれまで知らなかったモラ夫の

顔を知ることになりました。

 

 

 

最初に驚いたのは、

モラ夫が人に対し怒鳴る人だと

知った時。

 

 

モラ夫が従業員を怒鳴ったり

電話口で怒鳴っているのを見た時、

 

本当に驚いたのと同時に、

 

「なんか、ヤバいかも」

 

と胸騒ぎがしたそうです。

 

 

 

その嫌な予感は的中して、

 

やがて

モラ夫は仕事が終わった家の中でも

Aさんを部下の様に扱い、

 

話をすれば命令口調だったり

気にくわないと怒鳴ったりするように

なりました。

 

 

新婚のころはAさんにもまだ、

 

これまで社会人として立派にやって来た

自信や自尊心があったので、

 

モラ夫に対しおかしいと思う事は

指摘したり、

 

自分の希望や意見も言っていた

そうです。

 

 

しかしAさんがそうするといつも

モラ夫は決まって、

 

「2人の幸せを考えろ」

 

「みんなのことを考えろ」

 

とAさんに言いいました。

 

 

冷静に振り返ればツッコミどころが

満載のモラ夫の発言ですが、

 

当時、まだ新婚で夫の仕事を

手伝いだしたばかりのAさんは、

 

「勝手なことを言っているのは

私の方なのかも?」

 

「私にはわからない経営者の苦労が

あるのかも知れない」

 

「せめて家にいる時位はリラックス

させてあげたい」

 

等と考えて、

自分の気持ちは抑えて

なるべくモラ夫の意見に従うように

していました。

 

 

モラ夫は会社内では従業員に

横暴な態度でしたが、

(お気に入りの社員を除いて)

 

外では業績もそれなりに良くて

仕事の面では周囲から認められて

いたのも、

 

Aさんがそう考えた理由のひとつ

かもしれません。

 

 

 

この状態で年月が経過するにつれ、

 

モラ夫はますますAさんに対し

傍若無人に振る舞うようになり、

 

Aさんはモラ夫に意見する気力も

無くなってしまいました。

 

 

 

そして相変わらず、

Aさんが自分の思い通りにならないと

 

「みんなの事を考えろ!」

 

「自分だけじゃなく2人の幸せを

考えろ!」

 

とモラ夫に言われ続け、

その度に違和感を感じつつも、

同時に罪悪感も募らせていたのです。

 

 

 

おかしい、何かおかしい、と

思いながらも、

 

一体何がおかしいのか掴めずに、

 

「一人で考える事に疲れて」

と、

カウンセリングに来て下さいました。

 

 

 

カウンセリングの中で、

 

一緒にこれまでを丁寧に振り返ります。

 

 

 

すると何度目かのカウンセリングの時、

Aさんに気付きがやって来ました。

 

 

正確には、

 

「気付いてしまった、と言う感じ」

 

とAさんは仰っいます。

 

 

 

モラ夫はいつも

 

「みんなの事を考えろ」

 

と怒鳴るけれど、

結局モラ夫は自分の事しか

考えていないことに。

 

 

「2人の幸せを考えろ」

 

とモラ夫はいつもAさんに言うけれど、

モラ夫がAさんの事を考えてくれた

ことなど無い、ということに。

 

 

 

いつも

 

「Aさんが自分勝手でわがままで

自分の事しか考えていないダメな人」

 

の様に思わされていたけれど、

そんな事は無いということに。

 

 

 

なぜなら、もしモラ夫が本当に

 

「みんなの事を考えろ!」

 

を実践しているなら、

こんなに頻繁に従業員が辞めていく事は

無いだろうという事実。

 

 

さらには、

モラ夫が本当に

 

「(夫婦)2人の幸せを考えろ!」

 

を実践してくれているなら、

 

今、Aさんはもう少し幸せに過ごしていて

良いはずです。

 

 

けれど実際のAさんは、

 

心身ともに疲弊し、

言いたいことも言えず、

 

幸せとは程遠い

毎日を過ごしていると仰います。

 

 

 

 

Aさんは、

 

モラ夫の発言と実際の現実との矛盾を

受け入れました。

 

 

それは長い目で見たらAさんの幸せや

自分らしさの取り戻しに必要な事ですが、

 

しかし、同時に辛く悲しい事でもあります。

 

 

 

これからAさんは、

自分を幸せにするための取り組みを

始めます。

 

 

大きな大きな挑戦です。

 

 

時間はかかるかも知れませんが、

私も陰ながら見守らせて頂きたいと

思っています。

 

 

 

Aさんのこの経験が、

どなたかの参考や道しるべになると思い

ご紹介させて頂きました。

 

 

ブログ掲載を許可してくださったAさん、

どうもありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

今日も最後まで読んで下さり

ありがとうございました

 

モラハラカウンセラー

行政書士/心理士

 

佐藤千恵