「自分と誰かを比べてしまう時(1)」 | ◆根本裕幸

◆根本裕幸

恋愛や結婚、性などのパートナーシップ・家族に関する問題からビジネス、対人関係、健康・病気・死など幅広いジャンルを扱う。感情・感覚をフルに使った“目からウロコ”な心理分析や、じんわりと心に響くハートフルな癒しには定評がある。

*「こんなとき、どうしたらいいの?」にお答えする心の処方箋シリーズ*

自分と誰かを比較してしまうとき、私達は他の誰かの期待に応えようとしてしまうことが少なくありません。
「このくらいはできないといけない」という基準を他人に求めてしまうなど、常に青い芝生を探すのが私達の心なのです。

そこでは物語の主人公をあなた自身に取り戻すために、自分自身をよく見つめてあげる必要があります。
その比較してしまう内容をじっと良く見つめてみましょう。具体的に何を比べてしまうのか、誰のどんなところを見ているのか、そして、その結果どんな気持ちになってしまうのか。その全てが無駄なこと、しょうがない事と分かっていても、私達はつい、自分を落とすために、自分を否定する目的で誰かと比較してしまいます。そのルーツを掘り下げてみることも、自分を理解する一つの材料になります。例えば、お母さんが幼いあなたに向かって「近所の○○ちゃんは成績がいいのに、あなたはダメねえ」とか「お姉ちゃんに比べたらあんたはほんととろいんだから」とか、比較されて傷ついた経験があるとします。そうすると、そんな経験があなたを比較のパターンに誘ってしまうこともよくあります。「いつも誰かと比べられる」とか「誰かに比べて自分は劣っている」という感覚が染み付いてしまうからです。そして、その感覚があると、比較されないように、傷つかないように、一生懸命期待に応えようと頑張ったり、いい子になろうとしてしまうんです。それもまた自分自身を見失う結果を招いてしまいます。(多かれ少なかれ、全員がこのパターンを持っているとは思います)だとしたら、そんなおかあちゃんと向き合う事が、このパターンを癒し、変えていく王道になります。今のお母さんでもいいし、昔のお母さん(あなたの心の中にいるお母さん)でもいいのですが、言いたいこと、辛い気持ち、分かって欲しい気持ち、伝えられるでしょうか?まずは心の中で、そんなお母ちゃん(あるいは、今、自分がなかなか自由にものを言えない相手)に、正直な気持ちを伝える練習をしてみてください。どんな言葉が浮かび上がってくるでしょうか。
心の処方箋