名駅の新幹線側出口から程近い場所にあるカフェ。今回ちゃんと歩いてみるまでは分からなかったのだが、名古屋駅の西側は、すぐに市場や商店街が軒を連ねる下町のアーケード街に変身するのである。
東京で言えば東京駅にあたる、この一大ターミナルからは到底イメージがつかないので、いきなりカウンターパンチを食らってしまった。
しかし、期待や常識を覆されるのはとても快感で、非常にワクワクすると同時に、この街が好きになってしまった。
とはいえ、私の拙い知識によれば、この西側は怖い街で、かつ、風俗街とも聞いており、いろんな意味でどきどきしながら店と歩を進めたものである。(果たして怖い目にも風俗店にも出くわさなかったのだが)
そんなアーケードをちょっと横に逸れた場所に、この看板がある。これを見て、「あ、素敵なカフェだな」と思える人は、相当想像力と場数を踏んだ方に限るはずで、思わず笑ってしまうこの気さくさは、そのまま店のスタッフのキャラクターとも一致する。近くには豆腐やら肉やらの商店が普通に軒を連ねていて、晩御飯の材料を買いに来たついでに顔を出すべき場所のようにも思えるが、扉を開けると、そこは一転、アジアンな空気のする居心地のよいカフェであった。昼時には少し遅い時間だったためか、店内の人はまばらで、余計にのんびりできた。しかし、備え付けの雑誌や本、ポストカードやちらしを見てると、ここを出たら大須観音があってもぜんぜん変ではない感覚がする。
それくらい妙に垢抜けていて、それでいて、庶民的な色合いを感じさせてくれるとしたら、そりゃあ、居心地がいいわけである。さて、実はこのお店にはとてもとても感謝していることがある。実はこの旅の最中、私は風邪気味で喉が痛かったのである。で、何とか喉に効く飲み物はないかと思っていたら、「ゆず茶」がメニューにあった。しかも、お勧めであった。早速オーダーして、一口飲んでみると、これが非常に美味であり、しかも、瓶詰めも販売されているのである。迷わず700グラム入りの瓶を3つ購入し、意気揚々とホテルへと向かったのである。このゆず茶のお陰でだいぶ喉が救われ、無事、出張生活を全うできたのである。