特に僕が好きなカフェ風でもなく、小汚いおっさん風でもなく、とてもキレイで、ともすれば殺風景にも思える雰囲気なのに・・・なぜか、勝手知ったる場所、という気もする。
しかし、その一方で、若干緊張も覚えるのである。
ある種の権威に触れたときのような、一種の畏怖のような感覚である。
なぜだろう?
やはり長年、名古屋に矢場とんあり、と世間にその名を轟かせてきたせいだろうか?
店のスタッフも快く迎えてくれるのに、やはり名店ならではの重みがあるのだろうか?
・・・そう思いながら席に着き、ふと周りを見回したとき、合点が行った・・・すとんと腑に落ちた。この店には至る所に、思わず「師匠!」と叫んでしまいそうな仕掛けがあるのだ。メニューにはもちろん、壁にも、カウンターに積み上げられた皿にも、スタッフの制服にも、なんと、うちの師匠の似顔絵が非常にリアルに描かれているのである。通常、このコーナーでは敢えてお店へのリンクを張っていないのであるが、今回は、話をスムーズにするために、その禁を破り、うちの師匠がデザインされている店をご紹介する。トレードマークであるそのキャラクターに注目して欲しい。<名古屋大須・矢場とん>道理で勝手知ったる空気を感じ、どこかホッとして、緊張感を覚えるわけである。そこで、やはり師匠の店に来たからには礼儀を重んじ、メニューに書いてある通り「初心者の方はまずはお試し下さい」と書いてあるワラジ味噌カツを頼んでみた。昼食タイムでもないのに、さすがは有名店だけあってひっきりなしに客の出入りがあり、目の前の厨房では次々とトンカツが上がっていく。そして、特製の味噌だれをかけられて、お客さんの席に運ばれていく。しかし、その中には信じられないくらい大きなサイズのものもあり、「常連さんとかガタイのでかいお客さんとかが、“味噌トンカツ2枚ね!”」とかオーダーしてるんだろうな、と思ってたら、その皿が目の前に運ばれてきた。え?これ、僕のですか?
別にご飯茶碗や味噌汁のお椀が小さいわけではない。普通の定食屋と同サイズである。すなわち、トンカツが異様にでかいのである。しかし、ここは師匠の手前、やはり弱音を吐くわけには行かない。実際、この味噌カツの皿にも師匠の似顔絵が印刷されているわけである。失礼な真似はいけないだろう・・・。ということで、仕方なく、心苦しいが、完食させていただくことにした。しかし、これだけのトンカツだから油っこく、胃にもたれ、後から悶絶するんじゃなかろうか?そもそも食べ切れるんだろうか?などと思っていたら、あら不思議。その味噌カツソースの美味なことも手伝い、案外ぺロッといってしまった。しかも、旨い。非常にうまい。さすがは名店である。天邪鬼な僕はあまり「有名店」とか「本店」とかには足を向けないのであるが、この店は特別扱いになりそうである。名古屋出張の折には、師匠への挨拶を兼ねて再び訪れなければならないだろう・・・。因みにこの日、あまりにカロリーを摂取しすぎたことを反省し、矢場町から鶴舞まで雨中を散歩がてら歩いていく事にした。意外に遠かったが、お腹もこなれ、無事その後の心理学ワークショップを開催することができた。さて、今週末も実は名古屋へ伺う。再びこの名店を訪れるかは時間との勝負なのだが、また一つ名古屋に来る楽しみが増えたことは確かである。