カウンセリングの実際「浮気と離婚の危機とセックスレスの向こう側にあったギフト」
[12/14]セックスレスの問題と、成長した「新しい私」を許すプロセス。
さて、友美恵さんご夫妻の場合、夫婦になってから早々にセックスレスになったので、セックスに関してはまだまだ双方の意識に開きがあるようです。
どこか、セックスする人と、夫婦で一緒にいる人とは別物、というパターン(観念)もありました。(この観念はとても多くの夫婦が持ってるみたいです)
これは意識的なものというよりも、無意識的なもの。
だから、夫はただの男で、私はただの女で、だから、二人は男と女だから、そういうことをするのだ、ということを自分の心にちゃんと教えてあげる必要があるんです。
改めて、夫婦の仮面を一旦外して、ただの男と女になって、近付く。そんなイメージワークを色んな形で作っていきました。「夫婦」がその仮面を取ると、最初に現れるのは「恥ずかしさ」。何していいのか分からなくなっちゃうんですね。また、「怖れ」も出てきます。過去の傷が疼いたり、将来への不安が沸いてきたり。友美恵さんも例外ではなかったのですが、ここまで様々な感情と向き合ってきたお陰かトレーニングできていたんです。だから、多少の抵抗が出てきても無事乗り越えて、イメージの中ではありますが、ご主人としっかり向き合うことができました。スポーツの世界などでも“イメトレ”などと言いますが、イメージ(想像力)を通じて、その感覚を養っていくと、現実の世界でもそれを実現できたり、その心構えができたりするものです。あるとき、こういうセッションを通じて深い安心感が沸いてきたそうです。「本当はこの人がパートナーなんだ」という自覚が本当に久しぶりに生まれてきました。これはしばらく無かった感覚。改めて友美恵さんの心が、ご主人を自分の「夫」「パートナー」と認識した瞬間なのかもしれません。*さて、これでうまく行ってくれたらいいのですが、現実にはなかなかそうは行きません。走り出した社長さんとの関係はなかなかすぐには停められません。社長さん自身も友美恵さんに対する思いが強まるようで(そりゃあ、会うたびに女らしく成長していくわけですから)、幾度と無く最終ラインを超えそうになるのですが、何とか踏ん張っています。ご主人といるときは、なかなか大人の女性になりきれなくても、社長さんといるときの友美恵さんは自然と一人の女になっているんですよね。それは社長さんが友美恵さんを女として扱い、見てくれるからであり、また、友美恵さんも社長さんを一人の男として感じているからです。だから、ご主人との関係を改善したい友美恵さんとしては、社長さんからの誘いを断りたいし、断らなきゃいけないと思うんですが、“女の私”は社長さんに会いたがりますから、なかなか断りきれないんです。むしろ、そのお誘いを望み、喜んでいる私もいるんです。それは「妻の私」と、「女の私」の葛藤と言えるでしょう。同時に、社長さんに認められたことから、自然と友美恵さんの仕事もまた忙しくなっていきます。責任のある仕事を任させるようになり、仕事へのやる気や喜びも感じられます。でも、社長さんやご主人のことを思うと、せっかくの好きな仕事も重たく、憂鬱に感じられることも多くなっていきます。やはり好きな仕事も、こうした葛藤の中では楽しめなくなってしまうんです。そして、この葛藤はとても心を疲れさせ、精神的なバランスを崩させます。この頃は始めにお会いした頃ほどではないけれど、再び心に疲れが溜まり、感情が麻痺していきそうな状態になっていました。この頃、友美恵さんは「もうどうしていいのか分からないんです」とよくおっしゃっていました。慣れない状況に混乱してしまってその言葉にもとても実感が篭ります。ぐるぐる頭の中で考えが巡り、結局は自分が悪いんじゃないか、という結論に至り、また自分を責めてしまい、それにも疲れてしまう、という感じです。いわば、螺旋階段がぐるっと回って初期段階に戻ってきたようなものかもしれません。彼女の口からは出ませんでしたが、こうプロセスを追っていくと、何度か「始めの頃に戻ってしまったような感じ」があり、「何も自分は変わっていないし、成長していないように感じる」時期が来るものです。そして、こういう時期は、ちょっと自暴自棄になる部分も出てきたり、カウンセリングを受けてもしょうがないんじゃないか?という無意味さを感じるようになったりするものです。そういう時は私もまた、ふんどしをしっかり締めなおして、初心に戻って向き合います。この時期はこれまでのプロセスを振り返り、成長を実感すると同時に、今の状況をきちんと見つめられる時期でもあるんですね。そうすると、社長さんとの出会いやセックスレスの問題を通じて、友美恵さんは、ご主人をちょっと崇めすぎていたことに気付いていきました。つまり、立派な人だと思い込み過ぎていて、その反動として自分をちっぽけに扱っていたんですね。だから、ちっぽけな自分はペットのように扱われて当然、とどこかで同意してしまっていたのかもしれません。そうすると、ペットになることを受け入れる奥さんの態度はご主人への無言の“プレッシャー”となってしまいます。つまり、こうした気持ちを持つことで、ご主人は自分の弱さを友美恵さんに出せなくなってしまうんです。この「私は夫のことをあまりに大きく見すぎていた」という気付きは“目からウロコ”であり、この後、ご主人と向き合っていく上で、友美恵さんを支える感覚になってくれました。*そうした発見を重ねていくと、ご主人との関係、特にセックスレスについては徐々にではありますが、いい方向に向かっていきました。最早、セックスレスとは言えないくらいにもなってきたんですね。でも、彼女は浮かない顔。どうもご主人とのセックスにしっくり来てないようです。社長さんに気持ちが移っていて、ご主人のことを男性として感じられないこともその一因です。ご主人に求められるのは嬉しいが、それが義務的な感じだったり(子供が欲しいから、しなきゃいけないから)、自分もまた義理で応えているようだったり、なかなか素直に楽しめないのです。それにセックスも欲しいのですけど、ドキドキわくわくするようなロマンスも欲しいんですよね。そのロマンスは今は社長さんが与えてくれるもの。この蜜の味はなかなか手放せません。この頃には新しい私と古い私の葛藤が出てきていました。変わる前のペット扱いされていた女の子の私、が古い私。無価値感も強く、女性としても自信がなく、未熟な私。ご主人との様々な問題や社長さんとの関係の中で培ってきた新しい私は、とても大人の魅力があって自信も付いてます。でも、なかなかそれが認められないんですね。自分はまだいい女なんかじゃない・・・という思いが邪魔します。そうして、ついつい、昔の私の感覚で自分を見てしまうんです。そうすると今の自分にとても違和感を感じるし、変な落ち込み方をしてしまいます。カウンセリングの中で、非常によく出会う「新しい私」vs「古い私」の葛藤。しかも、一度ならず何度も何度も。よく「私、変わったんでしょうか?」と感じるときは、この葛藤が出てきているときが多いようですね。だから、今回は自分自身をさらに一層許し、より解放していくイメージワークをしていきました。自分が新しく生まれ変わったこと、素敵な女性に成長していることを受け取るのです。