さて、福岡で頂いたお題も今回が最終回。
積み重ねて14回目は「冷静に話し合いができないのはなぜ?」です。
14回って言うと、けっこうな数字ですよねー。
われながら天晴れな気分です。
でも、今日、名古屋でも新しいネタをたくさん頂きまして、このコーナーはひたすら続くのでした・・・(^^)
* * *男女関係において「冷静な話し合い」というのはどういうものでしょうか?きちんと向き合って、素直に、正直な気持ちを伝える。で、きちんとその話を聞いて、素直に受け止め、反論すべきところは反論し、誤解があれば解いていく・・・、そんなイメージでしょうか?・・・。とても難しそうですねー。「冷静に話し合いができないんですよ!!」なんてお話はよく耳にします。皆さんも経験されたこと、友達や家族から聞いたこと、たくさんあると思います。でも、今夜の献立何にする?なんてテーマならまだしも、「夫の浮気疑惑について」とか「最近の自分への態度について」とか「愛情表現が足りない件」とかのテーマになれば、そうした「冷静な話し合い」というのはとても難しいのが分かってくると思います。ビジネス的な打ち合わせではなく、感情的な付き合いであるパートナーシップでは、なおさら、冷静でいられることは少ないのかもしれません。冷静に話し合おうとして感情を抑えてしまうのならば、いっそのこと、派手な花火のごとく、大喧嘩する方が、二人にとっては良いこともたくさんあるのが現実だと思います。*一般的に冷静な話し合いができにくいのは次のような理由が大きいと思います。男性は、理論的・理性的であり、話し合いといえば、事実関係やその事象が起こった原因と結果について話し合うことを得意とします。一方、女性は、感情的・感覚的であり、話し合いといえば、お互いの素直な気持ちや感じていることなどを伝えることを得意とします。つまりは、女性にとっての「冷静な話し合い」と男性にとっての「冷静な話し合い」というのは、他方にとっては、とても苦手で、居心地の悪い空間になりやすいんですね。女性が気持ちを話し始めると男性はどうしていいのか分からなくなりますし、男性が「で、何が言いたいんだ?」と結論を急かすと女性はどう答えていいのかが分からなくなります。だから、男性が優位に立ってるときは女性は切れやすくなり、女性が優位に立ってるときは男性が切れやすくなり、やはり、冷静に話し合うということは難しくなるんです。*でも、何で「冷静な話し合い」をしたいんでしょう?それは多くの場合、お互いの気持ちを確かめ合ったり、自分の気持ちをきちんと受け止めて欲しかったり、相手の気持ちを受け入れたい、そんな目的があるのではないでしょうか?とすれば、相手の気持ちを受け入れるためにできるのは「冷静な話し合い」だけなんでしょうか?*カップルカウンセリングをしているときは、必要に応じて個別にお話を伺う時間を作ることがあります。そうすると、自分が思っている以上に、相手が自分のことを考え、そして、心配したり、配慮したりしていることに気づけたりします。でも、二人で向かい合うと、なぜか、その肝心なことが言えなくなってしまうんですね。どうしてかというと、お互いが大切な存在である分、傷つけたくない、迷惑をかけたくないって思いますし、また、近い距離である分、恥ずかしさや嫌われる恐れを強く感じやすいんですね。だから、その相手を前にすると、素直になれなくなってしまう。それで、後々一人になったとき・・・例えば話し合おうと思って喧嘩別れになった帰り道とか、一人で入ったお風呂の中でとか・・・に、強い自己嫌悪に襲われながら、一人反省会をするんです。でも、そういう姿が相手には見せられなくて、隠してしまうんです。いろんな方とお会いして、また、自分自身も経験して分かってきたことなんですが、相手は自分が思う以上に自分自身のことを分かってくれていて、考えてくれているものです。奥さんの前では精一杯強がっているくせに、僕の前に来たら弱音を吐きながらぽろぽろと涙を流す男性をたくさん見てきました。彼氏の前ではいい女でいようと頑張ってるのに、僕の前では自信の無さをたくさん吐露してくれた女性をたくさん見てきました。それは僕が特別なわけでもなんでもなくて、僕じゃなくても会社の同僚とか、友人とかの前では同じしぐさを取ってる方も少なからずいらっしゃると思います。本当はお互い自分で思う以上に理解しあい、分かり合っているものなんです。特に夫婦ともなればなおさら。でも、相手の前で素直になれない。それが最大にして、唯一の問題になってしまうことも少なくありません。プライドや意地、見栄や嫉妬、自信の無さに罪悪感。素直さに歯止めをかける感情はたくさんあります。でも、そこで素直になれない分だけ、傷ついた経験をされた方も少なくないのではないでしょうか?だから、多くの問題は、いかに素直な気持ちを相手に伝えるか?というところに帰結してきます。恥ずかしさを乗り越え、恐れと向き合い、そして、胸を張って毅然と伝えられるか?自分の弱さを相手に見せてあげられるか?最大の自己嫌悪を相手にさらすことができるか?パートナーシップがより強い絆を得ていくためには、とても、大切なイニシエーション(通過儀礼)のようなものかもしれません。*本当に冷静な話し合いをしたいのならば、間に共通の友人を挟んだり、利害関係のない第三者を仲介人として立てるのが良い方法です。離婚の問題などでは、そのために「調停委員」さんがいらっしゃいます。どちらかの親族になると、一方に利害が偏りやすい(その他方がそう感じやすい)ので、不向きです。また、そこまでは行かなくても、直接伝えられない気持ちはメールでも、手紙でも伝えられます。活字にすると言葉選びに非常に繊細になりますが、何度も何度も推敲を重ねていけば、きっと、自分が満足する手紙が仕上がるはず。*でも、何よりも大切なのはそうした手段ではなく、自分が本当に相手に伝えたい気持ちって何か?本当に相手に分かって欲しいものは何か?というところだと思います。そうすると相手と冷静に話をする前に、自分自身との冷静な話し合いが大切になってきます。自分の心を見つめ、そして、その気持ちに素直になること。簡単なようで、とても難しいチャレンジが、このテーマには隠されているんです。*だから・・・、時には我を忘れて熱くなり、思い切り喧嘩して大泣きすることも大切だと思うんですよ。そして、時にはプライドも恥もすべて投げ打って土下座するくらいの熱さも必要だと思うんですよ。そうしたチャレンジをした分、きっと二人の関係は昨日よりもずっと良くなってます。