5:「ラウンドアップ」のヒトへの発がん性と多様な毒性〈上〉 | 化学物質過敏症 runのブログ

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これに対してEFSA もまたIARC の見解をどう捉えるか,公開文書で説明しているが,未だに混乱が継続している。

このような経緯があるためか,2019 年3 月に,EFSA は2021 年までにグリホサートの再評価を新しいメンバーで行うと発表した。
2016 年3 月には,国際連合食糧農業機関/世界保健機関・合同残留農薬専門家会議(FAO/WHOJMPR)は,グリホサートについて,現在の“食事からの曝露” ではおそらく発がん性はないであろうと発表した13。

2016 年9 月には米国環境保護庁(EPA)は,グリホサートには“リスク評価の限り” では,発がん性はおそらくないだろうと発表した14。
一方米国カリフォルニア州では,2017 年7 月に州独自の化学物質規制プロポジション65 で,グリホサートには発がん性ありと発表した15。

さらに2019 年4 月,米国政府の機関である有害物質・疾病登録局(ATSDR)は,グリホサートの評価書案16を公開し,そのなかで“グリホサート曝露と非ホジキンリンパ腫の関係は否定できない” と記載し,公的にも発がん性を認める表現をしている。

日本では2016 年7 月に食品安全委員会が,グリホサートの農薬評価書*8で,発がん性は認められなかったとしている17。
がんに関わる国際学術誌では,2016 年,世界の94 名の研究者が連名で,IARC のグリホサートの発がん性結果を支持した内容を発表した18。

2019 年には「ラウンドアップ」などグリホサート製剤の曝露は,非ホジキンリンパ腫のリスクを41% 上げるという論文19も出ている。