・出典:ケミカルデイズ
http://www16.plala.or.jp/chemicaldays/index.html
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殺虫剤 農薬の一種 使わないですむ工夫を
家庭の中で使われる殺虫剤は、大きく分けて、ハエ、カ、ゴキブリ、ダニ、ノミ、ナンキンムシ、シラミなどに使う「衛生害虫用」、ハチ、ブヨ、アリ、ユスリカ、クモ、ムカデ、ダンゴムシなどに使う「不快害虫用」の二つがあります。
「衛生害虫」とは、病気をばい介する虫ということで、「不快害虫」というのは、人に不快感を与える虫ということで、ずいぶんあいまいな規定です。
ほとんどの殺虫剤はピレスロイド系の薬剤が主流となっていて、「衛生害虫用」、「不快害虫用」といっても、実際はほとんど同じものです。
ピレスロイド系は、天然の除虫菊に含まれるピレトリンに似た物質として人工的に開発されたもので、農薬としても使われている物質で、人に対しては毒性が低く、分解性もいいということです。
しかし神経に有害なことにはかわりなく、眼、皮膚、気道への刺激などの急性毒性のほかに、慢性毒性も心配されます。
コマーシャルでは、人がいるところでやたらにシュッ、シュッと噴射していますが、ぜったいに真似をしないでください。
室内で使ったら必ず換気して下さい。
厚生労働省の「家庭用品等に係る健康被害病院モニター」の吸入事故集計では、家庭用殺虫剤によるものが毎年度1位を占め、2008年度では全体の22.7%となっています。
衛生害虫といっても、今の日本ではハエやカによって病気が広がるようなことはありません。
網戸によってハエ・カその他の飛んで室内に入ってくる虫の多くは防げます。
大量発生でもない限り、昔ながらのハエタタキを使えばいいし、ゴキブリも捕獲器が効果的です。
蚊帳や、餌となる食べものや生ごみをフタや網でおおうというような手段で十分です。
不快害虫も、ナメクジには塩をかければいいし、餌がなければアリは室内に入ってきません。