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規制当局にも波及
三番目の企業不正の実例は、環境保護庁(EPA)に対して、もう一つの機関、米国保健福祉省の毒性学部門である環境有害物質・特定疾病対策庁(ATSDR)にラウンドアップの有効成分であるグリホサートの評価を遅らせるよう説得するために影響力を行使した取り組みである。
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我々はまた、ジャーナル界は開示文書からモンサントが代作論文を発表したことを知ったにもかかわらず、そして公式の説明、又は撤回の求めがあったにもかかわらず、著者らに行動をとらず、剽窃された論文が公的保存文書中に留まることを許しているということを知った。
”我々の社会は防火壁を守らなくてはならない”
マクヘンリーの論文は、モンサント草稿の論文がヘンリー・ミラーを著者として フォーブス誌(Forbes Magazine)に掲載されたことを記述して、代作に関する発見を拡大している。
”国連からの 3月の熱狂”と名付けられたその論文は、国際がん研究機関(IARC)の発見について議論した。.
2015年、IARC はラウンドアップの有効成分であり、その他の多くの除草剤-グリホサート-は、”ヒトに対する発がん性がおそらくある(Probably carcinogenic to humans)”こと、及び非ホジキンリンパ腫と関連していることを発見した。
フォーブス誌はゴーストライティング(代作)について知った時、その論文を削除するという良いセンを持っていた。
開示文書からのマクヘンリーのもうひとつの発見は、モンサントが民間企業と公立大学のセクター境界をいかにあいまいにしたかを示している。
モンサントは、二つのいわゆる”独立”学部に IARC のがんレビューの批判を言いなりにさせるために、イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校のウェブサイトを支援した。
開示文書は、モンサントは同大学のウェブサイトのレビューの信頼を落とさないようにするために、この冒険的企てにおいて匿名とすることを望んだことを示している。
マクヘンリーは、モンサントがその除草剤についての”科学的”メッセージを統括するために、モンサントが行った取り組みを我々に示している。
彼は企業の考え方をまとめている:”一方で、モンサントは、神話、狂信、感情、政略、及び証拠の重み全体の検討不履行に反対する科学の強い擁護者として自分自身を公的に表現しているが、他方、モンサントは科学的プロセスを密かに管理することにより可能性ある論駁から自身を守ることを私的に求めている・・・”。
科学を産業又は政治のしもべに代えてしまう権力から科学的企業を保護することは、現代の民主社会の中心的柱のひとつである。
我々の社会はアカデミズム科学と企業部門の間の防火壁を支え、若い科学者とジャーナル編集者をそれぞれの職業的役割の背景にある倫理原則に基づき教育しなくてはならない。
恐らく、デモ行進の抗議の表示は、”科学はピアレビューされる。企業により吹き込まれるものではない”と書かれるべきであった。
シェルドン・クリムスキー(Sheldon Krimsky)は、タフツ大学人類及び社会科学の Lenore Stern 教授であり、またどう大学公共政策及び地域医学の助教授である。
科学はピアレビューされる。企業により吹き込まれるものではない”と読むべきであった。