2:森本毅郎 スタンバイ!「化学物質過敏症」を知っていますか? | 化学物質過敏症 runのブログ

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★一致しない原因と症状 
化学物質過敏症を見つけるのが難しいのは、原因と症状が一致しないためです。

花粉症なら、スギ花粉などで、鼻炎などの症状が出ることは決まっています。

一方、化学物質過敏症では、人によって、発症する物質と症状の関係は様々です。

同じ物質が原因でも、頭痛の人もいれば、目がかゆくなる人もいてわかりにくい。

症状から原因が割り出せないので、診断が遅れてしまうことになります。この診断の難しさは、化学物質過敏症が発症するメカニズムにも原因があります。
★アレルギーと何が違うの? 
化学物質過敏症と、花粉症などのアレルギーとでは大きな違いがあります。

ある物質に反応してしまうという意味では、アレルギーも化学物質過敏症も同じですが、そのメカニズムは、全く違います。
アレルギーは、異物が体に入った時、それをやっつけようとする免疫反応で起きます。

一方、化学物質過敏症の大半は、化学物質が自律神経系へ作用することで起こります。
このため、アレルギーの場合は、血液検査で明確な反応があります。

しかし、化学物質過敏症は、自律神経の異常のため、血液検査では異常はみられない。

だから、発見することが難しいんです。
特に、診断を間違えると、効かない薬を飲むことになり、薬は化学物質なので、それに過敏に反応してしまい、悪化する危険があります。
★専門外来へ 
症状が疑われる場合は、専門の外来へ行くのがいいでしょう。
建築や工場などの仕事で特定の化学物質を浴びる状況にあったとか、新築の家に引っ越した、新築の学校に通うようになったとか、ある香りを嗅ぎ続けるような状況が続いたとか、化学物質に接する状況が長く、体調が悪くなったという方は要注意ということです。
さらに、血液検査が正常なのに、アレルギーのような症状がある場合は、化学物質過敏症を疑ってみるのもいいでしょう。
日本では、2009年から保険適用となっていて、少しずつ、専門外来も出ています。

東京では、「北里大学 北里研究所病院」や、杉並区の「そよ風クリニック」、大阪では「ふくずみアレルギー科」、その他、国立病院機構盛岡病院、国立病院機構高知病院など、あります。

気になる方は、こうした病院を受診してみるのがいいでしょう。
職場が原因で発症した場合には、労災が認められたケースもあります。

ハードルは高いようですが、これも相談してみるのがいいでしょう。
★周囲の理解も必要な病気です 
この化学物質過敏症については、社会の理解が進んでいないのも問題です。

香水や柔軟剤の香り、整髪料など、強すぎると、具合が悪くなる方もいるので要注意です。
最近、「香りバス」というものが登場して、ニュースにもなりました。

名古屋市の名鉄バスが去年11月から運営している、香りバス。

夜行バスの乗客にリラックスしてもらおうと、アロマの香りが出る機械をバスに設置。

この取り組みに対して、化学物質過敏症の患者団体が、先月、配慮を求めました。

患者以外にとってはリラックスと感じるものも、患者さんにとっては、耐えられないほどの苦痛を感じるものです。

 

runより:そう長くないですが的確だと思います。