45:2005年3月 デンマークEPAの報告書多種化学物質過敏症 MCS | 化学物質過敏症 runのブログ

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・8.3.2 MCSを持つ人々の診察

 1980年代、有機溶剤に対し特に不耐性をもった多くの患者たちが、労働環境医療診療所及びデンマーク・コペンハーゲン大学病院国立病院耳鼻咽喉科(Risgshospitalet)で診察を受けた。

 開放刺激テスト(第7章で記述)は、患者と医師の両方に具体的な結果を与え、彼等はその結果に関連性を見出した。

これらの明確な結果は、患者がある種の匂いに対し生理学的な変化を伴う反応を示した。

この文書は、当局に対し、例えばリハビリテーション措置を受け入れさせることを容易にした。

この時、多くの患者たちは長期病気休暇をとらざるを得ないか又は解雇の危機にあった。

 他のMCS患者たちは郡の労働医療診療所で診察を受けた。

診察は通常、疾病の確かな兆候を見出さず、その診断は匂い過敏症であった。

肺とアレルギーの専門家たちはMCSについて知っていたが、MCS患者の診察には興味を示さなかった。

 ほとんどの開業医はMCS/匂い過敏症について限られた知識しか持っていなかったので、MCS患者を支援する準備がほとんどできていなかった。

 多くの患者は体調の不良が続き、同時に、デンマーク保健行政から "拒絶" された。

彼等は他の医師や開業医を探し求め、 ”デンマークMCS組織 (The Danish MCS Organisation)” と呼ばれる患者の協会を設立した。

8.3.3 デンマークMCS組織

 この組織は225人の会員からなり、その全てがMCS患者である。

 この組織は Annex F に示されているが、そこではこの組織の5つの主要な目的が述べられている。

Annex G はデンマークにおける健康介護システムにおける何人かの患者の経験を述べている。会員たちが化学物質に家で曝露したのか、職場で曝露したのかは定かではない。

ビスペピエ(Bispebjerg)及びスレイルセ(Slagelse)にある労働医療病院で会員を診察するという計画は実現することができなかった。

会員たちは彼等の家で診察を受けたがったが、医師たちはそのようにすることはできなかった。