31:2005年3月 デンマークEPAの報告書多種化学物質過敏症 MCS | 化学物質過敏症 runのブログ

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・6.3.2 神経性機序に関連する他の機序

アーネッツのMCS統合モデル

 アーネッツは神経感作理論に基づくひとつのモデルを提案しており、それは合理的な共同の取り組みで研究されている。

 この概念は大脳辺縁系の感作は反応のパターンに変化を生じ、それは客観的な基準によって測定できるという仮定に基づいている。

生理学的及び心理学的要素の両方がこの感作をもたらし得る(Arnetz, 1999)。

 事象の最初の段階は初期曝露であり、それは可逆的、すなわち、曝露した人は回復する、または、非可逆的、すなわち大脳辺縁系は感作され、その人も感作される。

 ひとつ又は複数の化学物質が嗅覚大脳辺縁系を通過すると仮定するベルとは対照的に、アーネッツは他のタイプの第一段階が大脳辺縁系の感作を引き起こすと考えている。

これらは、例えば、強い心理学的ストレス、又は外傷後ストレス障害(posttraumatic stress disorder, PTSD)があり得る。

 感作された大脳辺縁系は、広い範囲の影響を引き起こす原因、すなわち化学物質や匂いだけではなく騒音、電磁界、等にも反応する。

 アーネッツは、神経生理学的、神経内分泌、及び内分泌パラメータの変化として増大した大脳辺縁系感作及び反応性を文書化することができると期待した。

 アーネッツの理論はジョーゲリス(1999)によって、スウェーデンのMCSを持つ及び持たない家屋塗装工に関する調査で使用された。

MCSではない塗装工に比べてMCSの塗装工は心地よい匂いを非常に不快な匂いと感じ、ストレス、不安、対人能力の減少があった。

MCSのグループはまた、皮膚及び粘膜からの著しい症状があり、コントロール・グループより疲れやすかった。

このことはMCSを持つ塗装工に見られる変化は大脳辺縁系の反応のためであるということを暗示している。

 しかし、誘発された時の不確実性と被害を受けるのではないかという恐れが、ストレスの主な原因となり得る。