・1.1 この報告書について
この報告書が想定する読者は、環境及び健康分野の当局担当官、実務家、及び活動家である。
この報告書の目的はMCSに関する既存の知識を広く普及させることである。この報告書は、MCSに関する科学的文献及び専門家委員会の勧告の検証、及びいくつかの国々の環境と健康当局への問合せ結果に基づいている。
この報告書は、MCSに関連する将来の管理のためのデンマーク環境保護局(EPA)の評価の出発点及び基礎となるべきものである。
課題の定義
この報告書は下記を明らかにする:
低濃度の化学物質によって引き起こされるMCSに関する客観的な文書の存在
MCSを引き起こす機序に関する客観的な文書の存在
MCSに関し特にデンマークに関連する化学物質及び環境曝露
予防措置/保護の機会
この報告書は、他の環境病ではなく、MCSに関連するできるだけ多くの重要な情報を含む完全で最新の問題を記述する。
この報告書は科学論文ではない。しかし提供する情報と参照リストはMCSに関連する科学的使用を意図している。
科学的用語と略語は別途にリストされている。
1.2 情報源
データベース Medline (訳注: 医学文献検索システム) には化学物質過敏症及び多種化学物質過敏症に関し、1991年~2001年の期間に388 件の参照例がある。
この課題に関するいくつかの検証と報告書がこの期間に作成された。
この報告書の最も重要な情報源は:
欧州連合理事会環境DG報告書(欧州報告1994-公式には発行されず)
MCSに関する予備報告書(多種化学物質過敏症に関するアメリカ機関横断ワーキング・グループ)(機関横断報告書1998年-公式には発行されず)
化学物質曝露-低濃度、高リスク(アシュフォードとミラー) (Chemical Exposures. Low levels and high stakes(Ashford & Miller 2. ed. 1998)
イギリス安全衛生環境(HSE)のための化学物質過敏症の検証((UK review, Graveling 1999)”グラベリング報告書”
労働医療におけるデンマークの経験 1981-2001
2001年までの文献
この報告書は主に機関横断報告書とグラベリング報告書に基づいている。