日本の野菜は海外で「汚染物」扱いされている5 | 化学物質過敏症 runのブログ

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そこですぐにアポイントを入れて、羽咋から木村さんの住む青森県の弘前まで車を飛ばしたんです。

ちょうどその年(2009年)のアメリカの権威ある科学雑誌『サイエンス』に、化学肥料が地球温暖化の原因だと書かれてありました。

いや、そんな生やさしい表現ではない。

「evil」、【邪悪の根源】と書かれてあったんです。

地球温暖化は大気中に大量に排出された二酸化炭素やメタンガス、フロンガスなどにより太陽からの熱の吸収が増えた結果、気温が上昇することです。その最大の原因が化学肥料に含まれる亜酸化窒素ガスだと。

化学肥料を畑に10㎏まいたとしても農作物が吸収するのはわずか1~1.5㎏。あとは雑草や土が2~3㎏吸収し、残りの5.5~7㎏は、気化して亜酸化窒素になり大気中に拡散します。

これが温暖化のいちばんの原因らしいのです。

つまり温暖化のおもな原因を作ったのが農業であるということです。

木村さんがおっしゃるように日本は世界でも農薬を多量に使っている国のひとつです。

そして化学肥料も単位面積あたりの使用量は傑出して多い。

日本は農薬大国、化学肥料大国なんです。

化学肥料を使えば使うほど温暖化は進んでいく。その先頭に立って地球を汚している国の一つが日本なんです。

これは日本人としてとても恥ずかしいことです。

少しでもそれを止めるには化学肥料や農薬をいっさい使わない自然栽培を広めるしかない。

これが新しい使命だと確信したんですね。

そこで木村さんにお目にかかってすぐに、

「自然栽培の実践塾を開いてください。先生と同じことができる農家を100人も200人も増やしたいんです」

と口説きました。ふつうこういうときは講演会をお願いするものですが、そんな悠長なことは言ってられないと思った。

木村さんの話を聞いて“感動する人”を増やしても意味がない。それよりも“行動する人”を増やさないといけないと思ったからです。

感動よりも行動。講演よりも栽培指導です。

木村さんと同じ農法の生産者を増やさないと地球が危ないんです。

木村さんはこう言ってくれました。

「やろう。塾開こう。他のスケジュール全部つぶしてでも羽咋へ行く」
世界に誇れる農産物を

木村さんも地球がどれだけダメージを受けているかを痛いほどわかっていた。

そして環境汚染から地球を救うために、残された時間はもうあまりないということも。