タバコによる健康障害 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・1. O327420004<Pre 医中誌>
タバコによる健康障害
Author:鈴木 幸男(北里大学北里研究所病院 呼吸器内科)
Source:臨床環境医学(0916-9407)22巻2号 Page114-119(2013.12)
論文種類:総説
Abstract:わが国の喫煙率は年々減少しており、平成22年度国民健康・栄養調査によると男性32%、女性8%と報告された。

しかし、喫煙率を世代別にみると男女ともに30~49歳の若年層が最も高く、男性では5人に2人(42%)、女性でも7人に1人(14%)が未だに喫煙者である。

欧米諸国と比較すると、わが国では男性の喫煙率が高いのに対して女性は低く、喫煙率の男女差が大きいことが特徴的である。

タバコの煙の中には4,000種類以上の化学物質が含まれており、そのうち200種類は癌などを引き起こす有害物質である。

このためタバコはあらゆる疾患の原因の一つと考えられている。

たとえば、すべての癌の3割はタバコが原因であると推計されている。

このように喫煙は健康を害する最大の要因であり、事実、喫煙者は非喫煙者に比べて平均で約10年短命である。

さらに、タバコの副流煙には主流煙に比べて、ニコチン、タール、一酸化炭素などの有害物質がより多く含まれているため、タバコの煙は喫煙者自身の健康を害するだけでなく、周囲の人々の健康にも悪影響を与える。

この受動喫煙により狭心症や心筋梗塞、慢性閉塞性肺疾患、糖尿病、うつ病、化学物質過敏症などさまざまな病気が引き起こされることが明らかになってきた。

タバコを吸わない多くの人々が、職場や家庭で受動喫煙に苦しんでいる。

受動喫煙を回避する方法としては、換気や分煙は効果が少なく、全面的な禁煙が必要である。(著者抄録)