・2-2. 化学物質過敏症の原因
私達が使用している化学物質は7、8万にも及ぶといわれています。
タバコの煙の中だけでも3,000から4,000の化学物質が含まれているとのことです。全ての化学物質は、原則として、生体にとって有害です。
高濃度の化学物質を、あるいは大量の化学物質を摂取すれば、全てのヒトは何らかの異常な状態(病気)になります。
一般に、有害といわれる化学物質は、有力な物質だけでも数百種もあり、私達の生活空間の至る所に存在します。
空気や水や食品にも含まれています。
敏感な人では通常の検出器では検出できない程の極微量の化学物質にも反応し、病気を引き起こすこともあります。
ここでは、化学物質過敏症を引き起こす原因となる物質について考えてみましょう。
原因物質の分類
化学薬品 殺虫剤、除草剤、抗菌剤、可塑剤など
有機溶剤 塗料、クリーナー、シンナー、芳香剤など
衣料 絨毯、カーテンに含まれる防炎・可塑剤
金属 貴金属、重金属
その他 タバコ煙、家庭用ガス、排気ガス、大気汚染物質、医薬品
身の回りの原因物質の
1) 壁紙からの可塑剤・防カビ剤
2) 接着剤からのホルムアルデヒド
3) カ-テンからの防虫剤・防炎剤
4) 絨毯からの防虫剤・防炎剤
5) 合板からのホルムアルデヒド
6) 木材からの防虫剤・防腐剤・保存剤
7) 畳からの防虫剤・防カビ剤
8) シロアリ駆除剤
9) 家具からのホルムアルデヒド
10) 塗料などに含まれるトルエン・キシレン
11) ドライクリ-ニング衣類の防虫剤
12)タバコの煙
13)蚊取線香の煙
14)野菜、観葉植物などからの農薬
その他:ワックス、香料・芳香剤、絵具・油絵、化粧品、新車など
化学物質過敏症にかかった人は、いったん発症すると、極めて微量の化学物質に曝露されただけでも症状が出る他、反応する物質が次第に増加してしまうことも特徴です。
新築した家で化学物質過敏症を発症し、その後身近な他のものにも反応することが判っています。
タバコの煙、香水の匂い、排気ガスなど空気が汚れている建物の中で体調の不調を訴えるとか、室内ではなくとも空気が汚れている場所で症状が出現するようです。