「化学物質過敏症」を訴える集団における微量化学物質影響のリアルタイムモニタリング | 化学物質過敏症 runのブログ

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https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-25340050/


「化学物質過敏症」を訴える集団における微量化学物質影響のリアルタイムモニタリング


研究課題



サマリー 2014年度 2013年度


研究課題/領域番号
25340050

研究種目

基盤研究(C)
 

審査区分
一般

研究分野
放射線・化学物質影響科学 

研究機関
東海大学


研究代表者

坂部 貢  東海大学, 医学部, 教授 (70162302)
 

研究期間 (年度)
2013-04-01 – 2016-03-31 

研究課題ステータス
交付(2014年度) 

配分額 *注記

2,730千円 (直接経費 : 2,100千円、間接経費 : 630千円)
2015年度 : 650千円 (直接経費 : 500千円、間接経費 : 150千円)
2014年度 : 1,040千円 (直接経費 : 800千円、間接経費 : 240千円)
2013年度 : 1,040千円 (直接経費 : 800千円、間接経費 : 240千円) 

キーワード
化学物質過敏症 / 自律神経機能 / 揮発性有機化合物 / 呼気分析 / 体動 / 活動量

研究実績の概要

平成25年度は、「化学物質過敏症」を訴える集団の日常生活中における揮発性有機化合物(VOC)曝露とその健康影響の実態をまず明らかにするため、主として、呼吸器中VOC濃度の測定、VOC総量(TVOC)の曝露濃度の基礎的検討(技術的安定性、再現性、測定感度等)を行った。

それを受けて、今年度は、被験者の心拍変動のリアルタイム測定、胎動変化の検討を行った。呼気中VOC濃度の測定は、通常の呼吸状態から肺胞気とその血液中の気体を平均状態に近づけるため、10秒間息を止めてから、肺胞気採取器具に呼気を約1.0L吐き出したものを試料とした。

その後は常法通り、ガスクロマトグラフ、質量分析計に導入した。そ

の結果、ベンゼン、p-ジクロロベンゼン、イソプレンが、健常者と比してやや高い傾向を示したが、一部の先行研究で指摘されているようなトルエンの濃度にはやはり大きな差は認められなかった。VOCの体負荷量を曝露濃度の変化が心拍変動により得られる自律神経機能の変動への影響については、ホルター心電図においてLF/HFの解析、体動につては、DFAによりαを算出した。

その結果、健常者、「化学物質過敏症」を訴える集団(CS群)共に、Total VOC濃度の変化量が大きさと自律神経の変動(心拍変動)が極めて相関することがわかった。

また体動の変化については、睡眠中のαがCS群でやや大きい傾向が認められたが、統計学的な有意差は認められなかった。

次年度は、日常生活中の活動量に関する基礎的な検討を試み、本症の病態にせまりたい。
 

現在までの達成度 (区分)

現在までの達成度 (区分)

おおむね順調に進展している

理由

申請書に記載した「平成26年度の研究計画」の内容をほぼ満たし、曝露指標として、呼気中VOC濃度、TVOC濃度、TVOCピーク曝露濃度変化に関する基礎的データを増やす事ができた。

また影響指標としてHF(副交感神経機能)及びLF/HF比(交感神経機能)の変動傾向に関する基礎的データも数多く得られ、次年度における研究計画の遂行が可能となった。
 

報告書 (2件)
2014 実施状況報告書(基金分)
https://kaken.nii.ac.jp/ja/report/KAKENHI-PROJECT-25340050/RECORD-253400502014hokoku/
2013 実施状況報告書(基金分)
https://kaken.nii.ac.jp/ja/report/KAKENHI-PROJECT-25340050/RECORD-253400502013hokoku/