化学物質の経皮吸収と毒性一溶剤を中心として一5 | 化学物質過敏症 runのブログ

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おわりに、

 化学物質の経皮吸収による毒性を評価する場合の最大の事項は化学物質の経皮吸収量を知ることである.

しかしながら,個々の化学物質に関する経皮吸収量の知見は非常に少ないので, 全般的な化学物質の経皮吸収に関する知見を記した後, 産業職場において, 経皮吸収が問題にされる溶剤を巾心に経皮吸収と毒性との関連をできるかぎり詳細に記した,


産業職場において, 環境気中の有害物質による健康障害を予防するために, 呼吸器からの吸収量をもとに有害物質ごとに許容濃度が勧告されているが、経皮吸収を伴う職場での作業者の場合にはこの許容濃度を有意義なものにするには経皮吸収による吸収量を明らかにして経皮吸収量に相当するだけその職場での許容濃度を下げてやる必要がある,


そのためには単位皮膚面積当りの溶剤蒸気の経皮吸収係数や液体溶剤の経皮吸収速度を明らかにして,作業者ごとの経皮吸収量を明示する必要がある.

現時点ではまだ少数の溶剤でしか経皮吸収係数や経皮吸収速度が明らかにされていないが,今後,in vitro での有効な実験法による測定の能率化や溶剤の物理化学的性質をもとにした経皮吸収速度の予知法などの研究が進めば,多数の溶剤についての経皮吸収係数や経皮吸収速度が明らかにされ,溶剤の経皮吸収による健康障害の予防がより完全なものになってゆくであろう.


runより:かなり難解な論文だったので何とか解かる程度まで大幅にカットせざるを得ませんでした。

しかも文字化けだらけ(T▽T;)

しかし経皮毒、経皮吸収に関する論文は日本ではこれだけしか見つけられなませんでした。

化学物質過敏症の重症患者はよく経皮毒を感じると言いますがこの論文の存在によりその可能性は大だと言えるでしょう。