葵東さんのブログから転載です。
・http://ameblo.jp/masa-taira/entry-12035716096.html
誰でも化学物質過敏症になる可能性があります
2015年06月06日(土) 16時45分37秒NEW !
テーマ:化学物質過敏症
「化学物質」過敏症だからって「全ての化学物質」に反応して体調を悪くする訳ではありません。
以前「全ての物質は化学物質だ」と絡まれた事があります。
勝手な思いこみを訂正するために説明します。
化学物質過敏症を引き起こす代表的な原因は大きく3つのグループに分けられます。
1 農薬や殺虫剤、防虫剤
2 煙草
3 石油製品
1と2が有毒物である事は誰でも分かるでしょう。
問題は3の石油製品です。
石油由来の合成化学物質はあまりに多種多様かつ大量に生活空間に入り込んでいるので、回避が極めて難しいのです。
石油由来の合成化学物質を使う理由は「それ以外にない」と言うよりは、植物や動物から抽出するより安価に大量生産できるからです。
ここで「合成」と言っていますが「天然」なら大丈夫という訳ではありません。
ヒノキなどの針葉樹が発するフィトンチッドに弱い人はいますし、漆なら健常者でも反応します。
そして原油は「天然」資源ですが、まさか無害と思う人はいないでしょう。
このように化学物質過敏症の原因物質は元々人体に有害な物質なのです。
化学物質過敏症は、有機溶剤や有機リン中毒患者の後遺症として発見されました。
私は地下鉄工事現場で、換気が悪い閉鎖空間で塗装作業と一緒に業務をした事が原因で発症しました。これは有機溶剤のケースです。
地下鉄サリン事件の被害者にも同じ症状があると聞いています。こちらは有機リン系です。
素人に溶剤や殺虫剤の処理をさせて発症させるケースもあります。
また大量暴露が無くても、継続的に有毒物を体内に入れることで発症することも分かってきました。
平成15年、建築基準法が改正されて24時間換気などのシックハウス対策が必要となりました。原因が建材なら製造業者を規制するだけで済みます。
換気システムは「住民が持ち込む汚染源」に必要な対策なのです。
接着剤や塗料を日常的に使う人は多くないでしょう。
しかし洗濯は毎日ですし、部屋干しする事もあるでしょう。
乾いた後でも洗濯物からは洗剤や柔軟剤の成分が揮発し続けます。
さらに化粧品やシャンプー、芳香剤、消臭スプレー、全てが有害物質です。
「危険な商品など販売するはずがない」と思ったら大間違いです。
「口に入れないでください」と注意書きがされるように有害なのです。
口に入った物質は胃液で酸化され、胆汁で分解され、小腸で消化吸収され、肝臓で解毒された後に血液に入ります。
対して呼吸で入った物質は直接血液に入ります。
口に入れて危険な成分を肺から血液に入れて、安全な訳がありません。
各商品の安全性は「実験室」で確認されていますが、実験とは「他の物質の影響がない」状況で行われるものです。
複数の商品を同時に使った場合の安全性は誰にも保証できません。
軽症患者である私は「他の物質の影響がない」なら単品が耐えられます。
都内では耐えがたいトイレの芳香剤が、山奥の温泉宿では負担にならないのです。
シックハウス症候群やシックビル症候群は、化学物質過敏症になる前段階の症状です。
そんな環境に居続ければ、化学物質過敏症になる可能性が極めて高いと言えます。
化学物質過敏症になってからでは遅いのです。
自律神経の乱れの原因はまず化学物質を疑ってください。
不眠、頭痛、肩こりなど体が訴えるシグナルを見落とさないように。
生活空間から、不要な化学物質は排除するよう心がけてください。
大企業の利益に関わる障害から自分や家族を守るのは、自分だけです。