-2:電磁波過敏症って何? - 対処法を考える集い (上) 宮田幹夫先生ご講演 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・電磁波過敏症とは
 電磁波過敏症は、弱い電磁波による不快な症状を訴える人たちです。

電磁波を感じるけれど症状は出ないという「電磁波感受性」の人たちも、けっこう多くいそうです。過敏症と感受性の境ははっきりしておらず、一部重なっているかもしれません。


電磁波過敏症の症状

・神経症状
  頭痛、疲労、睡眠障害
・皮膚症状
  皮膚の刺す感じ、灼熱感、発疹、かゆみ
・粘膜症状
  目の灼熱感、口の粘膜の異常感
・その他
  筋肉痛、顎関節症状、耳鼻咽喉症状、消化器症状など

 これはスウェーデンの報告から引用したもので、電磁波過敏症の症状で一番多いのはこのあたりです。神経系に影響するのでどのような症状が出ても不思議ではなく、厄介です。

また、化学物質過敏症の人もそうですが、過敏症の人には顎関節症が多く見られます。
 アレルギーの場合、原因の食物を食べた後などにすぐ症状が出る即時型反応と、ゆっくりと反応が出る遅延型の反応があります。

電磁波過敏症も同様で、即発型、遅発型があるように思います。

電磁波過敏症は症候群
 電磁波過敏症は「種々の種類の患者が入っている。単一の疾患として研究しにくい(Scroettner 2007年)」。

いわゆる電磁波過敏症候群ともいうべきで、いろいろな患者が入っていますということです。


電磁波過敏を訴える患者

・本物の電磁波過敏症
  即発型
  遅発型
  反応する周波数に差
・本物の電磁波過敏症と電磁波恐怖との混在
・電磁波恐怖症
・思い込み
・妄想などの精神疾患

 これは坂部貢先生が分類してくれました。電磁波過敏症の中にも、特定の周波数に反応する人もいるし、いろいろな周波数に反応する人もいます。

また、電磁波過敏症があると、「電磁波恐怖症」が混在してきます。体に悪いものに恐怖感を持つことは、当然と言えば当然です。それから、本当は過敏でないけど、何となしに電磁波が怖いという「思い込み」の人もいます。.

ひどくなると電磁波を誰かに私は浴びせられているという妄想が出ます。
 もともと電磁波過敏症がある人が、恐怖感を募らせると妄想も出やすいので、境目がはっきりしません。この妄想のような人たちも、体調が良くなってから「以前、そういう(妄想のような)ことを、あなたは言っていましたが」と尋ねたら、「私はそんなこと言った憶えがない」と言われることもあります。


過敏症と健常者で感受性の差が小さい
 「電磁波負荷試験で、電磁波過敏症患者群と対照者群との間に感受性に重なり合いがある(Scroettner 2007年)」。

電磁波負荷試験で電磁波過敏症を区別しようと努力されていますが、過敏症の人と「健常者」との間で、感受性の違いがそれほどないのではないかという問題があります。
 携帯電話の電磁波とだいたい同じような電磁波を曝露させながら作業をさせて、症状や作業効率を調べた報告があります。

自覚症状は確かに過敏症の人にたくさん出ましたが、健常者にも出ました。作業効率は、過敏症の方よりも健常者のほうが落ちました。

自分は健常者だと思っている人も、電磁波の影響は受けているのです。

だから、電磁波の負荷試験で差がつきにくいのは、当然と言えば当然なのです。