まずは「柔軟仕上げ剤のにおいに関する情報提供」を読んで下さい。
・http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20130919_1.pdf
この関連で消費者庁が「におい―そのメカニズムと対策」というPDFを紹介してます・・・が!柔軟剤による被害、相談の解決になる事とは思えません。
柔軟剤被害者は他人の服、または洗濯物からの匂いで被害を受けているにも関わらずその事とは関係無い情報だと私は思います。
本来は図があるのですが版権の関係上掲載してないのでご了承願います。
・出典:消費者庁HP
http://www.caa.go.jp/index.html
・http://www.kokusen.go.jp/wko/pdf/wko-201405_19.pdf
におい―そのメカニズムと対策
諸井 澄人Moroi Sumito
公益社団法人におい・かおり環境協会 事務局次長
約20年間民間の分析会社で臭気調査をはじめ室内環境、有害大気汚染物質の分析業務に従事。臭気判定士。
今回は、「柔軟仕上げ剤のにおいに関する情報提供」(2013年9月19日国民生活センター公表)に関連した情報として、においのメカニズムと役割を解説し、原因や対策を紹介します。
においのメカニズム
においはどのように感じるのか
普段、何げなく嗅いでいるにおいですが、鼻の中では何が起こっているのでしょうか。
におい分子は、鼻から入り最初に鼻の奥にある鼻び腔こう内の嗅きゅう粘ねん膜まくの嗅粘液に溶け込みます。
溶け込んだにおい分子は嗅きゅう覚かく受じゅ容よう体たい(においを感じる部分)がある嗅細胞に運ばれていきます。
におい分子が嗅細胞を刺激すると、神経を経て嗅球へ伝わり大脳に達し、何のにおいかを認識したり、以前嗅いだときの記憶と結び付いたり、心地よさを感じたりします。
何げなく嗅いでいるにおいは、このような経路を経て感じています(図1)。
においの感じ方にはいくつかの特徴があります。
その中の1つに「順応」という特徴があります。
「順応」とはあるにおいのする環境にしばらくいると、そのにおいに慣れてしまい、そのにおいを感じにくくなってしまう現象です。
これは嗅細胞の応答性の低下が一因と考えられます。
そのにおいのない環境にしばらくいたり、別のにおいをしばらく嗅ぐことにより戻りますが、誰にでも起こる現象です。
例えば、硫化水素が存在する現場で作業をする場合、その許容濃度は10ppmとされています。
硫化水素の場合、許容濃度を超えている20ppm程度で嗅覚疲労が起こるといわれており、濃度的には危険な状況にあるにもかかわらず、嗅覚的には硫化水素をさほど強く感じなくなってしまうことがあります。
また、もう1つの特徴として、「ウェーバー・フェヒナーの法則」というものがあります。
この法則は、においの濃度と人間の感覚には対数の関係があることを示しています。
これはにおいの濃度が10倍濃くなると、人間の感覚としてにおいの濃さの違いを感じることができることを示しています。
反対ににおいの濃度が2倍程度濃くなっても人間の感覚としては、ほとんど違いを感じられないことを示しています。
においの役割
? においはどのような役割をもつのか
においには、いくつかの役割があります。
以下に主な役割を紹介します。
? 危険を察知する
食べ物が腐敗していないか、食べられるか、においを嗅いで判断することが多いと思います。
これは、においの役割の1つとして、「危険を察知する」という役割があるためです。
においを感じ始める濃度を嗅覚閾いき値といいます。においのする物質の中で一般に腐敗を感じる物質(硫化水素など)は、非常に低い嗅覚閾値を示します。
また、物が燃えるときに発生する焦げ臭も非常に低い嗅覚閾値を示します。
これは身の危険を察知し、それらを避けるためにこれらの物質に対する嗅覚閾値が低いのではないかといわれています。
また、都市ガスには、人がガス漏れを感知できるようわざと付臭剤として硫黄系の物質を入れています。
これも嗅覚でガス漏れという危険を察知することが目的です。
? おいしさを感じる・食料を見つける
鼻をつまんで食べ物を食べると味を感じにくくなることがあります。
食べ物のにおい分子は口の中を抜けて、後鼻腔という喉からの通路を通って嗅粘膜に到達します。
鼻をつまむことによって、このルートが遮断され味が感じにくくなります。
おいしさを感じることは嗅覚と密接に関係しています。
また、動物にとって鼻は、食料を発見するうえで重要な器官となります。