危険な道:第6章:既知の及び疑われている発達神経毒物7 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・神経毒のメカニズム
水銀はタンパク質の特殊な化学構造(例えばスルフヒドリル基:注、-SH)に結合する高い親和性を持ち、多くの生物活性を説明すると考えられている36。

この結果、びまん性の細胞機能の変化や蛋白合成阻害、DNA を障害し細胞分裂を妨害する活性酸素種の形成を招く37。

神経系で、水銀は神経骨格内の小さな管状構造であるマイクロチュブルの発達に干渉する38。

また、水銀は細胞膜の健全な状態を乱し、細胞表面の化学特性を変え、互いに接着しやすくすると思われる。

このことは、脳発達の間に細胞移動が影響を受ける理由を説明するだろう。

また、水銀被ばくはシナプス伝達も乱す。

ある試験管内研究で、メチル水銀と PCB は相乗的に作用し、同時被ばくは化学物質を別々に使った場合に観察される影響を加算することによって予言される以上に、動物脳組織のドーパミンレベルの大きな低下を引き起こすと報告されている39。

オンタリオ湖からの魚を摂取した母親が生んだ子供の進行中の長期間の研究から生まれた未公表の新データは、出生前の PCB と水銀被ばくは、McCarthy Scales of Children’s Abilitiesで調べた 3 才児の成績を、相互作用して低下させることを示している40。

この研究で、水銀被ばくは極めて低いが、PCB 被ばくと組み合わさって神経発達に関する悪影響を増加させる。

ともに、これらの観察は単一化学物質分析に基づいた魚摂取状況説明の適切さに関して疑問を投げかける。

米国の多くの地域の淡水魚は水銀・PCB・ダイオキシン・その他の毒物で汚染されている。

魚摂取限度を定める単一の有害分析に基づくリスクアセスメントや状況説明は、一般人の健康を守るとは思われない。

マンガン
? 多くのほかの金属とは異なり、少量のマンガンはいくつかの非常に重要な酵素作用の触媒として必須である。
? しかし、いくつかの研究は、子供の過剰なマンガン被ばくと、多動性や学習障害との関連を報告している。

人間の健康に必要ではない水銀や鉛とは異なり、マンガンはいくつかの重要な酵素反応を促進するために微量が必須である。

マンガン欠乏は結合組織や軟骨・骨の異常を起こす。

多くの種類で、少なすぎる食品中マンガンは、骨格の発生や生殖、異常な炭水化物と脂肪の代謝を障害し、運動障害を起こす。