・出展:環境汚染問題 私たちと子どもたちの未来のために
http://www.maroon.dti.ne.jp/bandaikw/
・第2章:正常な脳発達と発達毒物学
http://www.maroon.dti.ne.jp/bandaikw/child/InHarm'sWay/brain_dev_tox.pdf
正常な脳の発達
脳の発達は、子宮中の子供の初めての環脳境の中で最初に始まり、出生を超えて青年期に続いていく。
正常な脳発達はほかの生活段階では起こらない過程のカスケードの込み入った展開を必要とする。
結果として、発達中の胎児や幼児は、化学汚染物質や栄養欠乏などの環境要因によって、これらの過程の妨害に特に弱い。
細胞増殖や移動・分化・シナプス形成は、正常では厳密にプログラムされて規則的に進行する。
その後、幼児期から青年期まで続く過程であるプログラムされた細胞死(アポトーシス)を通じて、神経回路は洗練され確固としたものになる。
このカスケードの出来事のあらゆる段階に対する干渉は、以後の段階の正常な進行を変化させるので、短期間のかく乱でさえその後の生活に長期的影響を持つだろう。
脳の発達の間、ニューロンは脳の中心近く(脳室ゾーン、VZ)から発生し、放射状グリアの導き(RG)に沿って、脳表面に近い最終場所に移動する(皮質板 CP)。
ニューロンが移動するにつれ、ニューロンは脳のほかの場所(視床、 TR;脳の反対の場所;CC)からの線維を捕まえる。遅れて発達したニューロンは脳表面に近い最後の位置に移動し、ニューロンが発生した円柱に対応する円柱(円筒で輪郭をつけた)のまま留まる(Rakic, 1988 を採用)Rakic P. Specification of cerebral cortical areas.Science 241 (4862):170-176, 1988.ニューロンは神経インパルスを伝える役割をする脳や末梢神経中の神経細胞である。