フルジオキソニル | 化学物質過敏症 runのブログ

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・フルジオキソニル
 
新しい化学物質、農薬は研究歴がまだ浅く、使用経験も少ない。

そのため、利点も欠点も、安全性や有害性は良く分からない。

危険だと証明されていないことは、安全であることとは異なる。

フルジオキソニルも新しい殺菌剤なので、まだ評価するために十分な情報がない。

このような化学物質は継続して注意して行かなければならない。
 
 
化学名
 fludioxonil
 4-(2,2-ジフルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル)ピロール-3-カルボニトリル
4-(2,2-difluoro-1,3-benzodioxol-4-yl)pyrrole-3-carbonitrile
 4-(2,2-ジフルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル)-1H-ピロール-3-カルボニトリル
4-(2,2-difluoro-1,3-benzodioxol-4-yl)-1H-pyrrole-3-carbonitrile
 
商品名の一部
 スイッチ顆粒水和剤、ウイスペクト水和剤5、セイビアーフロアブル20
 フェンヘキサミド・フルジオキソニル水和剤:バイエルジャストミート顆粒水和剤、ノバルティスジャストミート顆粒水和剤、シンジェンタ・ジャストミート顆粒水和剤
 フルジオキソニル・ペフラゾエート乳剤:ホクコーモミガードEW、モミガードEW、UBEモミガードEW
 
用途
 フェニルピロール系の非浸透移行性殺菌剤

毒性
 
眼・皮膚刺激性
 
 食品安全委員会農薬専門調査会と食品安全委員会添加物専門委員会 (2009)は極めて興味深い考察法を使っている。

これを読んで、私はかっての中国指導者が、黒猫でも白猫でも鼠を捕るのが良い猫だという内容の発言をしたことがあり、無節操な論理だと思ったことがあります。

両委員会の論法はさらにひどく、まるで「黒猫は白猫だ」と主張しているような気がする。
 
「NZWウサギを用いた眼刺激性試験及び皮膚刺激性試験が実施された。

その結果、 適用1 時間後でウサギの結膜に軽度の発赤及び浮腫が認められたが、48 時間後には消失し、眼に対して刺激性はないものと考えられた。皮膚においてもパッチ除去 1時間後で軽度の紅斑及び浮腫が認められたが、浮腫は24時間後に、紅斑は72時間後に消失し、皮膚に対する刺激性はないものと考えられた。」(食品安全委員会農薬専門調査会と食品安全委員会添加物専門委員会 2009)。
 
 結膜に軽度の発赤や浮腫が認められても、48時間後に消失していれば刺激性はないと、主張できる論法を知りたいものである。

さらに皮膚でも紅斑や浮腫が認められているのに、同じ論法で皮膚に対する刺激性はないと結論している。
 常識的に考えれば、眼や皮膚に刺激性があったと考えるのが妥当だと思われる。その刺激の強弱は別な問題である。
 
変異原性
食品安全委員会農薬専門調査会と食品安全委員会添加物専門委員会 (2009)は、次の様に「問題となる遺伝毒性はない」としている。
 
「・・・細菌を用いた復帰突然変異試験、チャイニーズハムスターV79細胞を用いた点突然変異試験及びUDS 試験の結果は陰性であった。チャイニーズハ ムスター卵巣及び肺由来培養細胞を用いたin vitro 染色体異常試験の高濃度では、代謝活性化系非存在下または非存在下で数的異常または構造異常が認められた。しかし、in vivo の染色体異常試験及び小核試験では陰性であった。また、その他の試験においてもすべて陰性であった。これらのことから、フルジオキソニルには生体において問題となる遺伝毒性はないものと考えられた。」
 
 しかし、これと対照的な試験結果が2009年に報告されている。フルジオキソニルはサルモネラ菌を用いるエームズ試験や、大腸菌のDNA修復現象を用いるSOSクロモテストで陽性であると、Isidori et al. (2009)は報告している。

このことはフルジオキソニルに変異原性がある可能性を示している。


runより:序文の「危険だと証明されていないことは、安全であることとは異なる」という言葉に激しく同意です。

安全だと言ってた物が危険なんだから・・・