ディート(ジエチルトルアミド)2 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・米中毒防止センターPoison Control Centersの9,086人のディート被ばく事例の分析によると、被爆者の3分の2では症状が現れないか、速やかに回復した弱い症状だけであった。

眼に被ばくした場合と吸入した場合に症状が現れやすい。[2]
 
経口摂取により死亡と重度の反応が発生したことが報告されている。

多量のディートを飲んだ5症例の共通した症状は共通した症状は昏睡と発作、低血圧であり、摂取1時間以内に現れた。

ディートによる症状の発現は速やかである。[3]
 
動物実験で、致死量近く投与した場合の中毒症状は、運動失調・振戦・うつぶせになる・平衡失調・けいれん・紅涙 Chromodacryorrhea (ラット)、昏睡状態(ラット、ウサギ)、後肢の伸展(ウサギ)が見られた。[31]
 
動物実験で、最もよく見られる症状は、体重増加抑制・食物摂取減少・肝臓と腎臓への影響であった。[31]
 
・ 雄ラットの腎臓で、尿細管の変性、慢性的炎症、尿細管上皮再生が見られた。

この腎臓の変性は2μ-グロブリンの蓄積に関連する。この変性は雄に特有であった。[31]
 
・ 多量のディートを投与したマウスで、脾臓と腸管膜リンパ節でリンパ系の過形成、唾液腺と膀胱の炎症が見られた。[31]
 
 
神経系に対する影響
 
ディートは、稀ではあるが中枢神経障害を起こし、行動などに影響を与えることが知られている。

いくつかの臨床例をあげる。
 
・ ディート被曝後に8才の少女でけいれんと急性行動変化が現れたことが報告されており、少女は抗けいれん薬による治療などを受け3日後に回復した。[4]
 
・ 弱い発達遅滞のある5才の少年がディートを含む昆虫忌避剤をデイキャンプで朝に使用した後、重度のけいれん発作を起こした。

少年は救急部でけいれんを続け、ジアゼパムで治療を受けた。

他でも発作と脳症が報告されているが、ほとんどは女性であった。

この場合は前駆症状がなく発作が現れた。高濃度のジメチルトルアミドの使用は小児では避けるべきである。[5]
 
・ 自己治療のために毎日ディートを使用していた30才男性がいた。使用後短時間、鎮静作用が見られ、支離滅裂になった。

攻撃性と精神病的な考えが入院を招き、病院で精神運動過剰活動や観念奔逸、誇大妄想などの異常が見られた。

ハロペリドールで治療を開始し、6日以内に臨床的改善が現れた。

ジエチルトルアミドとその代謝物は最終使用後2週間以上検出されている。[6]
 
・ 少量のディート(80 mg/kg)を子供が飲んだ事故がある。

症状は飲んだ2時間以内に昏睡とけいれんが現れた。

患者は後遺症なく回復した。

少量のディートでも重度の脳障害を起こすかも知れないのでこの化学物質の取り扱いには注意が必要であると警告した。[7]