DDVP(ジクロルボス)論文9 | 化学物質過敏症 runのブログ

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発達中の神経系に対する影響
個体発生中のウサギのコリンエステラーゼに対するDDVP の影響を調べた。

妊娠した雌ウサギにDDVP(6 mg/kg/24 時間)を妊娠の最後10 日間投与した。

子供の血液と脳組織のコリンエステラーゼ活性を調べた。

脳のアセチルコリンエステラーゼ活性低下が見られた。

この変化は研究中の生後1-16 日の間続いた。活性低下は線条体や嗅脳などのニューロパイル*と、アンモン角や視床・新皮質の神経細胞に見られた。

この結果は高次中枢機能に関連する脳の中枢が、個体発生の間のDDVP 中毒によって影響されることを示す(MaSlinska and Zalewska 1978a)。
ウサギに妊娠終わりの10 日間DDVP 6 mg/kg/日を投与し、子の脳内チトクロムオキシダーゼとコハク酸脱水素酵素を、生後1、8、16 日に日調べた。DDVP を投与された親から生まれた子ウサギではチトクロムオキシダーゼとコハク酸脱水素酵素の減少が見られ、「酵素の成熟」が妨害された。ニューロパイルの変化は神経細胞自体より顕著であった。代謝かく乱に敏感であるアンモン角のSDH 活性は減少した(MaSlinska and Zalewska 1978)。
*ニューロパイル:脳脊髄などで神経細胞体以外の部分で、神経細胞の突起や線維、グリア細胞などよりなる部分で、シナプスなどがある。
DDVP をテンジクネズミの妊娠42 日と46 日の間に投与すると、誕生時に脳重の激しい減少が見られた。

減少は特に小脳と延髄、視床・視床下部・四丘体で激しかったが、視床や海馬では顕著でなかった。

こ障害の発生にはDNA のアルキル化が関与していると思われる(Mehl et al.1994)。
DDVP が脳の発育不全を起こすことが知られているが、これはDDVP がDNA のアルキル化を起こし、DNA を修復する機能を阻害するためであると考えられている(Mehl et al. 2000)。
生後6 日目から10 日間DDVP を経口投与して、授乳中のウサギの脳中リン脂質とタンパク質に対するDDVP の影響を調べた。

生後16 日目で血漿中アミノ酸の有意な減少があった。脳の中でタンパク質の濃度と減少は低下した。

脳の海馬中のリン脂質パターンは特定のリン脂質で変化を示した。

一部の脳部位ではタンパク質に対するリン脂質の比は有意な増加を示した。

有機リンに慢性中毒した動物脳中のリン脂質・タンパクの不均衡であることは脳の多くの場所に起こる変化の主な原因かも知れない(Maslinska et al. 1984)。
脳発育への影響は、代謝されてDDVP に変化するトリクロルホン(DEP)でも知られており、これらの系統の物質に対する被ばくによる脳の発達への影響は危惧される。
発達神経毒性研究に初代培養を使う利点は発達段階の重要な段階を複製できることである。
Hogberg et al. (2009)はラット小脳顆粒細胞の初代培養を用い、神経分化や機能的成熟、星状グリア細胞の増殖と分化、神経前駆細胞の割合を、発達神経毒性の指標として使うことができるかどうか調べた。

これらに関係する遺伝子発現を様々なメカニズムにより発達神経毒性を発揮するDDVP やパラコート、パラチオン、PCP などを被ばくさせた後に、遺伝子発現を調べた。
調べた全農薬は遺伝子発現を変化させた。最も大きな変化はパラコートやパラチオンの被ばくで見られた。

DDVP は主にニューロンの分化に関する遺伝子発現に影響した。

これらの結果は神経発達の複数経路に影響する農薬毒性を、様々な分化段階に関連する遺伝子発現を使って調べる
ことが可能であると、Hogberg et al. (2009)は考えた。

眼への影響
DDVP は眼の網膜のアセチルコリンエステラーゼ活性低下を起こし、また、縮瞳を起こすことが知られている。

DDVP はビーグル犬で縮瞳を起こす(Wagstaff and Winston 1980)。[20]


runより:体調を崩してるので今日はここまでにします。

まだ半分にもなっていませんが化学物質過敏症との関連性が随所に見られます。

続きは明日掲載しますね((。´・ω・)。´_ _))ペコ