水銀:神経毒物8 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・日本の基準
 
厚生省は、昭和48年から魚介類中の水銀の暫定的基準値を定めました。

しかし、これは総水銀0.4ppmを超え、かつメチル水銀0.3ppmを超えるものとされています。

両方の値が越えなければ、どちらかが基準を越えても、基準以内ということになります。

さらに、マグロ類(マグロ、カジキ及びカツオ)などの常に高濃度の水銀を含んでいる魚種や河川からとった魚介類(湖沼産の魚介類は含まない)・一部の深海生魚介類を除くとされています。
 
EPAの基準値をもとに日本の暫定値を考えてみましょう。

先ほど計算した体重50 kgの人の摂取基準量5μg/kg/日を暫定基準値 0.3 μg/gで割ると、約17 gとなります。

これで安全が守られるのでしょうか。
 
私たちは、どのような魚にメチル水銀が多いかを考え、自己防衛しながら魚を食べる必要があります。
 
魚摂取に対する注意報
 
水銀、特にメチル水銀は魚に濃縮されている。

メチル水銀は神経系を主な標的としており、発達中の神経系は特に影響を受けやすい。

そのメカニズムは、メチル水銀が細胞内のマイクロチューブル形性を阻害することや、細胞周期(分裂)に干渉することと言われている。
 
魚に濃縮されたメチル水銀による発達中の子供(出生前を含めて)を守るために、米国やカナダでは魚消費に対する勧告がでている。

ここでは、米国の食品医薬品局と環境保護庁、州の状況報告、カナダの状況報告、英国の魚摂取に関する勧告を紹介する。
 
 
米国食品医薬品局
 
米食品医薬品局 (FDA) は、妊婦と出産可能年齢の女性以外の人に対して、1 ppm以上の水銀を含むメカジキのような魚を食べるのは、週に7オンス(約1食分)に制限すべきだと勧告していました。
 
2001年1月に米食品医薬品局は、発達中の子供の神経系を守るために、妊婦と出産可能年齢の女性にメカジキやサメなどの高レベルのメチル水銀を含む魚 4 種類を食べないように勧告しています。

また、授乳中の母親と幼い子供にも食べないことを勧めています。
 →FDA注意報2001年1月
 
同時に、他の市販魚も 1 週間に約 360 g 以上食べないようにすることも勧告しています。
 
 
米国環境保護庁
 
米環境保護庁(EPA)も 2001 年1月に、発達中の脳と神経系を守るため、妊婦や妊娠する可能性のある女性・授乳中の母親・幼い子供に、淡水域で捕獲した魚の摂取を週に 1 食に制限するように勧告をしています。

それによると、淡水魚はに制限することを勧めています。
 → EPA2001年1月注意報
 
 
米国環境保護庁と食品医薬品局による合同注意報案
 
食品医薬品局及び環境保護庁は2001年にそれぞれ魚摂取に関する注意報を出していたが、リクレーション及び漁業で獲られた魚からの妊婦や子ども・授乳中の母親などのメチル水銀摂取を制限するために、合同で魚摂取の注意報案(勧告)を出している。

詳細は勧告案のFDA・EPAのメチル水銀(MeHg)消費者注意報案概要を参照してください。
 → FDA・EPAのメチル水銀(MeHg)消費者注意報案概要