・ネオニコチノイド系農薬の危険性については、日本でもその認識が広がりつつあり、本年2月には、ミツバチ減少に危機感をいだく養蜂家、有機農業関係者、農薬専門家、生協、そして国民会議からも何人かのメンバーが参加して「ネオニコチノイド系農薬の使用中止を求めるネットワーク」(略称ネオニコネット)が東京で設立されました。
このネットワークでは、11月の国際市民セミナー開催にあたり、海外でネオニコチノイド系農薬の危険性について発表された4つの文献を翻訳しました。
①下記囲みで簡単に紹介しているイギリス市民団体の報告書『ネオニコチノイド系殺虫剤のマルハナバチ、ミツバチ、非標的無脊椎動物に対する影響』のほか、
②ネオニコチノイド系農薬の規制を求めている米国最大の自然保護団体シエラ・クラブが、米国環境保護庁(EPA)に提出した要請書、
③ドイツハイデルバーグ大学で行われた講義録「ネオニコチノイド系殺虫剤のリスク・プロファイルとその及ぼす影響:浸透性殺虫剤、最悪の事態はすでに始まっている」、
④イタリアの学者(Girolami)の論文「コーティング処理された種子から苗の葉の露滴へのネオニコチノイド系殺虫剤の移行:ミツバチにとっての新たな中毒経路」(Ecotoxicology)です。この論文は、フランスやドイツ、イタリアなどヨーロッパ諸国で、ミツバチ大量死の直接的原因として一部禁止されたネオニコチノイド農薬による種子処理(種子のコーティング)の危険性を科学的に検証しようとした貴重な報告です。
①~④の翻訳文は、国際市民セミナーで希望者に差し上げます。