長野県の農薬空中散布をめぐって2 | 化学物質過敏症 runのブログ

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黒田洋一郎先生と本山氏との討論を立川代表、中下事務局長らと傍聴
 2011年5月12日には、長野県が「有人ヘリ松くい虫防除検討部会」に「有識者」として、農薬散布賛成(推進)派の本山直樹氏(東京農大総合研究所客員教授)と反対派の黒田洋一郎氏(元東京都神経科学総合研究所参事研究員)を招いて意見聴取を行った。

こうした「検討部会」を賛成、反対両方の立場の研究者を招いて、しかも公開で行うのは画期的なことであるが、この意見聴取の結果が、今後の農薬空中散布の見直しに生かされなければ意味が無い。
 推進派の本山氏は、農薬空中散布によって健康被害を訴える事例は、因果関係の立証が無く、むしろ心理的なものであって、実際に農薬によって引き起こされたものとは考えられない、と主張。

彼自身が農薬散布の際に散布の場所から少しずつ離れた場所で測定した農薬の空中濃度を示して、被害を訴えた人が居た5キロ離れた場所には、農薬が検出限度以下だった、と一見説得力のある議論を展開した。

これに対し、黒田氏は、「本山先生は大変正直な方なので、ご本人が発表された研究論文の中に、5キロ離れたところからも検出限界以上の農薬が検出された、と書いておられる」と、本山氏の研究論文を提示された。

これには、本山氏も完全に色を失ったのであった。

また黒田氏は、神経科学の専門家として、ネオニコチノイド、有機リン系などの農薬が、極めて低濃度でも人の神経系統に影響を及ぼすことを最近の研究論文を挙げて示された。
農薬空中散布の見直しに全く生かされないパブコメの取り扱い
 二人の意見聴取のあと、長野県庁の職員が、多くの市民から寄せられたパブコメの要約と、これに対する「県の考え方」を、配布された印刷物により説明した。

私たちが提出したパブコメに対しては、「これまでの実施状況等を踏まえると、空中薬剤散布には一定の効果があると考えている。これまでに行われた調査等では、マツノマダラカミキリ以外の昆虫の個体数に空中散布の前後で大きな変化が見られないことが明らかになっている。
実施主体である市町村が、住民のみなさんとの情報交換等により、空中散布の必要性の理解を深めていただきながら、個々の状況を適切に把握して、実施の可否を判断することが重要であると考えています」

となっていて、私たちの意見が、県の方針を見直すことには全く生かされていない。

私たち以外の非常に多くの市民や専門家から、農薬の空中散布は利益よりも害のほうが多いので中止すべきだ、という意見が寄せられているにも関らず、「県の考え方」では一貫して、農薬の空中散布が必要だと執拗に繰り返している。

これではパブコメを行った意味がない。

長野県の農薬空中散布の検討委員会に、本山氏と共著論文がある研究者が入っていることも影響しているのではないか。

長野県副知事との会見
 検討会の後、副知事と面会した。

検討会を傍聴した立川代表から、「二人の専門家から意見聴取をしておきながら、それらの意見を全く反映することなく、6月には松枯れ防止のために農薬の空中散布を実施するというのは、意見陳述をした専門家に失礼ではないか」と率直な意見が出され、中下事務局長他も、専門家の意見聴取や、パブコメに寄せられた多数の市民、専門家の意見を無駄にせず、ぜひ、農薬散布中止まで含めて充分検討してほしい、と意見を述べ、副知事は、丁寧にそれらの発言に耳を傾けて下さった。

しかし長野県では、千曲市など各地で農薬の空散が6月中旬には始められようとしている。

緊急の働きかけが必要である。


runより:長野県、農薬と聞くと緊張が走ります。

私は長野県飯田市で化学物質過敏症になったのですが静岡に移転して仕事してた時盗まれたバイクが見つかったと駒ヶ根警察署から電話があって出かけ駒ヶ根に着くなり息が出来なくなった事があります。

標高が高いうえに農薬が多かったんですね(´_`。)

私が海辺で転地療養を勧めてるのは汚染されたら山のほうが怖いからなんです。

農薬は必要悪です、日本は食糧が安いので農家の苦悩も分かります。

どうやって折り合いをつけるかが争点になるんじゃないでしょうか?

無くなってほしいですが現実的じゃないですからね(-。-;)