化学物質過敏症は多種化学物質過敏症(Multiple Chemical Sensitivity;MCS)が一応正式な名前なのですが「多種」という所が特殊だと思います。
化学物質過敏症はアレルギーに近いのですが反面に異なる事も多いのです。
化学物質過敏症の発症機序にアレルギーと同じコップ理論、バケツ理論が使われるのですが普通アレルギーは物質が特定されます。
化学物質アレルギー以外ではほとんどがタンパク質が原因なのですが化学物質過敏症では化学物質が原因となります。
化学物質アレルギーと化学物質過敏症の違いは「多種」かどうかで変わり、1つの物質だと化学物質アレルギーという事になります。
この多種である事と化学物質である事が化学物質過敏症のバケツ理論が特殊になると考えています。
バケツ理論とは人はバケツ(許容量)を持っていて下に穴が空いています(排出)上からは水(化学物質)が注がれていますが普通は穴から水が出て行くのでバケツは満杯にはなりません。
しかし穴が小さい(素質)人や大量の水(大量の曝露)が注がれるとバケツからあふれてしまいます(発症)。
化学物質過敏症の場合バケツは自律神経と考えられます。
困った事に多種の化学物質が原因なら避けても無駄という事になってしまいます、つまりタバコに弱い人はタバコさえ避けてればいいかというと違うんです。
自律神経にその他の化学物質が溜まってあふれてもタバコに反応すると考えられるからです。
その根拠が症状が出た時には拒絶する物質が増える事が挙げられます、実際にはダメな物質がそれほど多かったという訳です。
この辺がアレルギーマーチとmcsの違い、アレルギーは常に拒絶するのですが化学物質過敏症は条件付きの場合が多いという事です。
もちろん進行してしまえば常に拒絶してしまうと思われます、そうならない様にするには多種の化学物質を避け解毒する必要があるという事です。
転地療法がとても有効なのはこの条件を満たしているからだという考えになりますね、無いなら反応しない、溜まらない、あふれないからです。
結論としてアレルギーとは違い化学物質過敏症は複数の原因があるという事を認識しておかないといけないという事です。