・ナショナル・ジオグラフィックニュースより
http://www.nationalgeographic.co.jp/
・有害廃棄物
有害廃棄物は、工場や農場、汚水処理場、建設現場、自動車修理工場、研究所、病院などの産業施設から発生する、有毒な副生成物である。
有害廃棄物の形状は、液体や固体、スラッジなど多様である。
含有される毒素も、化学製品や重金属、放射物、危険性の高い病原体などさまざまで、電池や使い古したコンピュータ機器、長期間使用せずに残っているペンキや農薬など、一般家庭からも有害廃棄物が発生する。
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廃棄物に含まれる有害物質が地中や川、飲料水として供給される地下水に混入すると、人間や動物、植物に害を与えることがある。
事実、ハリケーン「カトリーナ」がアメリカを襲った後、洪水によってあふれ出た水に有害物質が混入している事実が確認された。
水銀など一部の毒素は、長期にわたって残存し、蓄積される。
人間や動物は、魚を食べる際にそういった毒素を一緒に吸収してしまうことが多い。
アメリカでの有害廃棄物に関する規定は、環境保護庁(EPA)および各州の環境保護局によって定められている。
EPAにより、有害廃棄物は特別な予防措置を講じた上で、アメリカ国内の指定施設において有料で処分する必要があると規定されている。
家庭から出る有害廃棄物に関しては、地元自治体で特別に収集日が設けられていることが多い。
一般的な有害廃棄物処理施設では、廃棄物を密封容器に入れ、地中に貯蔵している。
毒性の弱い廃棄物は、鉛などのように土壌に溶出する危険性が低いため、そのまま地中に埋めておき、硬質粘土によって容器のふたがふさがってしまっても問題はないとされている。
自治体によっては、廃棄物を埋めた場所にゴルフ・コースや公園を建設したり、「土壌が汚染された土地」として商業施設や産業施設に利用することもある。