・一般演題
化学物質過敏症
座長:大砂博之(ひろクリニック)
219.シックハウス症候群・化学物質過敏症患者のアンケート調査(第2報)
池田浩己1,3) 冨岡公子2) 竹田浩子3) 圓藤陽子4) 榎本雅夫1) 山下敏夫3)
日本赤十字社和歌山医療センター耳鼻咽喉科1) 奈良県立医科大学地域健康医学2) 関西医科大学耳鼻咽喉科3) 東京労災病院産業中毒センター4)
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【はじめに】いわゆるシックハウス症候群(以下SHS)や化学物質過敏症(以下CS)の患者に対し,生活習慣の変化や受診までの動向と医療側への意見につきアンケートを行った.
【対象】1999年から2006年8月までにSHSおよびCSの疑いで関西医科大学耳鼻咽喉科アレルギー外来を受診した70名(男性16名女性54名).
【結果】回収数は32名(回収率46%).アレルギー疾患の既往がある者は50%であった.
喫煙や飲酒の習慣が変化した人は88%.食生活では,朝食を食べるが90%.健康被害の発生場所は,自宅55%,職場45%.その場所が新築・リフォームがされていたのは68%で,化学物質が使用されていた方は100%.当科受診まで他の医療機関へ受診していた者が72%.当科受診後の症状の経過(複数回答)については,改善を経験した者が50%,悪化を経験した者が13%,変化なしであった者が31%.
当科の基準により診断を下したSHSの14名とCSの11名について解析を行った結果,健康被害によって食生活スタイルに変化があった者はCSに有意に多く,健康被害が発生した場所で新築・リフォームがされていた者がSHSに有意に多かった.
第57回日本アレルギー学会秋季学術大会 2007年10月開催