・表示と異なる未知の成分が混入していた製品摂取による横紋筋融解症の症例報告 (110810)
■症例
高血圧のためにアモルジピンを服用していた22歳男性 (アメリカ) が、体重減少を目的に「アサイヤシ果実を含む」と表示されたダイエタリーサプリメントを約2週間使用したところ、クレアチンキナーゼ値の上昇、ミオグロビン尿を呈した。
Naranjo Adverse Drug Reaction Probability Scale (有害事象と被疑薬物の因果関係評価指標) は3 (possible) であったため、当該製品との因果関係が疑われる横紋筋融解症と診断された。
当該製品を分析したところ、表示されていたアサイヤシは検出されず、混入していた未知の成分が原因と考えられた(PMID:21825959)。
■対策
・利用歴を記録しておく
いわゆる健康食品を利用する際には、その必要性を十分に検討し、「どのような食品を」「いつから」「どのくらいの量・頻度で」利用しているか、記録に残しておきましょう。
・体調に異常を感じたときには摂取を中止する
独自の判断で「からだによい」と思っていても、個人の体質や摂取時の体調、また製品に問題があった場合などにより、上記のように予期せぬ健康被害が起きる可能性が否定できません。思い込みで摂取を継続したりせずに、異変を感じたら直ちに摂取を中止し、必要ならば医療機関を受診し、保健所にも相談してください。