室内環境関連発表内容4 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・室内空気由来の化学物質暴露 -現状と対策

 

シックハウス症候群に関連して,室内空気由来の化学物質曝露の現状と対策を概説した.
 室内空気中の化学物質についての現状では,国が指針値を設けたホルムアルデヒドやトルエン等は,規制後,住宅室内の濃度が減少した.

しかし,近年の新築住宅14軒を調査した結果,すべての住宅で,厚生労働省が示している室内空気中化学物質濃度の目標値(400μg/m3)を超えていた.
 その原因としては,規制物質の代替として使用されている物質が室内空気中を汚染しているケースが多くみられた.

また,居住者が持ち込んだ家庭用品が室内空気汚染の原因となり,健康被害を訴える事例もあった.


大気中の硫酸ジメチル、硫酸ジエチル測定法

 

有害大気汚染物質である硫酸ジメチル及び硫酸ジエチルの測定法を検討し,Tenax TAを充填した加熱脱着チューブを用いた高感度測定法を確立した.
 確立した方法を用いて,都内の住宅近傍で6月に大気調査を行ったところ(n=11),硫酸ジエチルが検出され,濃度中央値は2.3ng/m3であった.

道路沿道で調査したところ,硫酸ジメチル及び硫酸ジエチルが検出され,住宅近傍よりも道路沿道の方が濃度が高い傾向がみられた.
 発生源推定のために自動車排出ガスを分析したところ,硫酸ジメチル及び硫酸ジエチルが検出され,その濃度はディーゼル車よりもガソリン車において高濃度であった

都内大気中から検出された硫酸ジエチル,硫酸ジメチルの発生源として,自動車排出ガスの寄与が推察された.