・一般演題
気管支喘息 治療3
座長:滝澤 始(帝京大学溝口病院第四内科)
P1-5-7.長年にわたる喘息治療は短期での不可逆的変化を修復:成人喘息患者の呼吸機能の推移から
村木正人, 山藤啓史, 西川裕作, 内藤映理, 佐野安希子, 佐藤隆司, 牧野 靖, 西山 理, 佐野博幸, 山縣俊之, 宮良高維, 岩永賢司, 久米裕昭, 冨田桂公, 東本有司, 東田有智
近畿大学医学部呼吸器・アレルギー内科
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【目的】症状安定後の喘息患者の呼吸機能の推移に影響する患者の背景因子と治療因子について検討した.
【方法】5年以上の経過で,かつ5回以上の気道可逆性試験を施行した患者を対象に,FEV1と可逆性の年次変化に対する因子について検討した.
【成績】調査開始時に,40歳以上・10年以上の罹病期間・重症治療を受けていた患者はpre-bronchodilator FEV1(pre-FEV1)およびpost-bronchodilator FEV1(post-FEV1)は低値であった.
呼吸機能の年次推移は,Δpre-FEV1で-13.8ml/年,Δpost-FEV1で-25.9ml/年,Δ可逆性で-0.56%/年であった.背景因子としては,10年以上の罹病期間は呼吸機能の年次推移の改善に寄与した.
治療因子では,LABAの使用が年次推移の改善に寄与し,服薬コンプライアンス不良患者では悪化に寄与した.
また,10年以上の罹病期間・重症治療はΔ可逆性の減少に寄与した.
【結論】短期では改善しなかった呼吸機能低下に対し,喘息治療継続は呼吸機能を改善させ,十分な抗炎症薬に加えたLABAの併用が呼吸機能を修復させ易くする可能性を示唆した.
第22回日本アレルギー学会春季臨床大会 2010年5月開催
runより:とても簡単に言うとLABA(セレベント)と飲み薬などと併用したほうが結果が良かった、という事です。