・一般演題
気管支喘息 疫学・統計
座長:井上博雅(九州大学大学院医学研究院附属胸部疾患研究施設)
P1-1-10.長崎大学病院喘息専門外来患者における肥満関連疾患合併と病状の検討
河野哲也1), 深堀 範2), 土田朋子1), 泊 慎也3), 福島千鶴1), 松瀬厚人1), 河野 茂1)
長崎大学病院第二内科1), 佐世保市立総合病院内科2), 健康保険諫早総合病院内科3)
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【目的・方法】近年,所謂メタボリックシンドロームが注目され,肥満や喫煙に関連した生活習慣病の合併が様々な分野で取り上げられている.
長崎大学病院は長崎県下唯一の大学病院であり,関連病院と連携しつつ多くの重症気管支喘息患者を外来管理している.
今回我々は長崎大学病院第二内科喘息専門外来に通院中の気管支喘息患者について,合併症や重症度を検討すると共に,肥満と喫煙状況と所謂生活習慣病との関連についても検討を行った.
【結果・結論】吸入ステロイド使用率は9割以上で,喫煙者は1割以下であった.これは大学病院という背景が関与しているものと考えられた.
全症例の35%で肥満を合併していた.
肥満の約9割は1度の肥満であった.
女性では非肥満群に比べて肥満群で重症度がより高い傾向にあり,喘息による入院の既往が有意に多かった.
逆に男性では非肥満群で肥満群に比べて重症度が高い傾向がみられた.
生活習慣病として高血圧,2型糖尿病,高脂血症の合併について検討を行った.
これらの生活習慣病の合併と気管支喘息の重症度,コントロール状況について検討を行う予定である.
第22回日本アレルギー学会春季臨床大会 2010年5月開催
runより:男性では非肥満群で肥満群に比べて重症度が高い傾向がみられたというのは少し意外な結果ですね。