・出典:耳鼻科50音辞典
http://homepage1.nifty.com/jibiaka50/index.htm
今や1200万人の人が杉花粉症に悩まされてると言われています。
ほかの花粉やアレルギー性疾患を入れると国民の相当数、すでに半数くらいになるのではないでしょうか。
アレルギー性鼻炎というのはいろいろな原因物質によるアレルギー反応が鼻の中で起こっている状態で、そのアレルギー物質が〇〇花粉だったら〇〇花粉症と言われます。
が、ハウスダストや、あるいはペットの毛などでもアレルギー性鼻炎は起こります。この杉によるものが杉花粉症(杉花粉症による鼻炎)というものです。
まず杉花粉症は何故起こるのでしょうか。花粉症は人間の体にとって異物である花粉(この場合は杉とします)を体の外に出そうとするために起こるアレルギー反応です。
花粉が何年も体の中に入り込んでくると、その杉花粉症になる遺伝子をもった人に限って、花粉に対する反応物体として抗体を作ります。
杉花粉に特異的なIgE(杉花粉抗体)は、鼻や目に入ってマスト細胞(肥満細胞)にくっつきます。
こうしてすぐに花粉症が発生やすい状態になります。
これを『感作された状態』といいます。
新たにまた多くの杉花粉が飛んでくると、また数多くの杉花粉に対する抗体ができその抗体が肥満細胞にくっつき、肥満細胞から今度は数多くの化学物質が出ます。
何故このように杉花粉症が増えたかは戦後植林された杉の若い木が花粉を飛ばす、地球温暖化や、気温の変化、都会では地面がアスファルトなどで一度舞い降りた杉花粉などが土壌に吸収されずに舞い上がるからとされています。
よく花粉症は遺伝するかと聞かれますが杉なら杉に対して花粉症をもつ遺伝子が遺伝するという方がいいでしょう。
劣性遺伝という形式で遺伝します。
杉なら杉に特異的・・・とあらゆる何百のアレルギーを起こす物質によって、ひとつひとつ違ってきます。体質が遺伝するかというより、正確には杉の花粉症になる遺伝はあるかと言う方がいいでしょう。植物だけでも60以上は観察されています。
ブタクサなどのキク科、カモガヤなどの稲科雑草は特に有名です。
しかし特に最近一人で2つも3つもアレルギー原因をもつ人は増えてきました。また花粉でないけど、家のゴミやダニもハウスダストアレルギーとして年間を通して観察されています。