喘息大発作入院症例の臨床背景 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・ミニシンポジウム5
気管支喘息―診断と管理2―難治病態と発作への対応―
座長:中島宏和1), 杉山温人2), 平田健雄3)(近畿大学医学部奈良病院呼吸器・アレルギー内科1), 国立国際医療センター呼吸器科2), 静岡市立静岡病院3))

MS5-#2.若年成人における喘息大発作入院症例の臨床背景の検討

関谷潔史 谷口正実 谷本英則 龍野清香 福冨友馬 押方智也子 粒来崇博 釣木澤尚実 大友 守 前田裕二 森 晶夫 長谷川眞紀 秋山一男
国立病院機構相模原病院臨床研究センター


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【目的】若年成人における喘息大発作症例の臨床的背景を検討する.

【方法】過去6年間に当院に入院した喘息患者のうち,34歳以下の大発作症例52人を対象とし検討を行った.

【結果】症例は男性17例/女性35例.女性のうち10例は妊婦であった.病型はアトピー型が80%以上を占めた.定期的な医療機関通院症例は21.2%に過ぎず,発作時のみの不定期受診症例が42.3%・全く通院していない症例が36.5%であった.

治療内容は無治療が53.8%・発作時のみのSABA使用が25.0%・定期的なICSの使用は21.2%であった.

喫煙率は73.1%・ペット飼育率は61.5%であった.入院前のコントロール状況で軽症と中等症・重症でわけて比較したところ,軽症では有意に喫煙者が多く,中等症・重症では有意にアレルギー性鼻炎および副鼻腔炎の合併が多かった.

【結論】若年成人の喘息大発作症例の検討を行った結果,

1.医療機関の不定期受診または無治療 

2.発作時のみのSABA使用 

3.喫煙者 

4.ペットの飼育

といった特徴があり,増悪因子の回避や治療アドヒアランスの向上を目的としたさらなる患者教育が必要と考える.

第59回日本アレルギー学会秋季学術大会 2009年10月開催