バイオディーゼル (BDF)
食用油などからメチルエステルを作り、これを軽油のかわりにディーゼル燃料として利用することは、古くから行われてきたが、特にドイツを中心としたEUでは、地球にやさしいクルマとして、環境への配慮、ガソリンの高騰から、近年、バイオディーゼル車への動きが活発化しています。
これは排ガスについては、CO2排出がゼロのほか、一酸化炭素が少ないなどの特徴があります。
バイオディーゼルは、2008年、ヨーロッパが世界の生産量の半分以上を占めた。
ドイツが280万キロリットルで第1位。
アメリカのバイオディーゼル生産量は約270万キロリットルに達する。
主要国のバイオディーゼル生産量 (2000~2008年)
単位: 1000キロリットル
年 ドイツ フランス ブラジル 米国 EU 世界計
2000 250 353 7 792 805
2002 511 416 57 1,376 1,450
2004 1,114 395 141 2,158 2,323
2006 2,500 844 68 932 5,209 6,745
2008 2,841 2,074 1,165 2,693 7,998 14,717
出所: F.O. Licht.
日本では、各地の自治体や企業でも「菜の花プロジェクト」など、天ぷら廃油などで、独自にバイオディーゼル油を生成する試みが行われています。
京都市では、使用済み天ぷら油(廃食用油)からバイオディーゼル燃料を製造し、ごみ収集車、市バスの燃料として利用しており、現在合計267台がバイオディーゼルで走り、わが国最大規模です。
日本のバイオディーゼル燃料の生産は年間5,000キロリットル。京都市の生産量は1,500キロリットルで30%を占めている。(07年度、農林水産省統計)