・出典:広島市・さかたに小児科
http://homepage3.nifty.com/sakatani/index.htm
1.IgE
IgE というのはアレルギーに関する免疫グロブリンです。
ついでに言うと、免疫グロブリンはいくつかの種類があり、それぞれ受け持ちが決まっています。
IgG ----細菌
IgM ----ウイルス
IgE ----アレルゲン
IgEには次の性質があります。
①上がりやすいひとと、上がりにくいひとがいる。これは体質である。
②強いアレルゲン刺激が加わったときに増産体制に入る。
③増産体制は数ヶ月持続するし、半減期も数ヶ月である。
④指数関数的に上昇する。
⑤いったん上がるとなかなか下がらない。
したがって「正常値」というものが存在しない。
アレルギーのまったくない乳児では一応、20IU/mlくらいが期待される。アレルギーがあっても非常に低いひともいる。
成人では一応170IU/mlくらいが「標準値」とされている。
しかし、これもかなり不確かな目安である。
アトピー性皮膚炎の治療中には次のように動きます。
①アトピーがよくなりはじめても上がり続けること方が多い。(90%)
②かなりよくなって漸く下がりはじめる。
③初めから下がりはじめる人はよほど調子のいいひとです。