東日本大震災の被災地におけるアスベスト大気濃度調査 | 化学物質過敏症 runのブログ

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平成23年6月21日

東日本大震災の被災地におけるアスベスト大気濃度調査(第1次モニタリング)におけるアスベスト飛散事例について
 環境省は、平成23年6月から東日本大震災の被災地におけるアスベスト大気濃度調査(第1次モニタリング)を実施しており、調査を予定している133地点のうち、これまでに56地点【6月20日現在】で調査が終了しています。
 この度、調査が終了しているモニタリング調査地点の中で、建築物におけるアスベスト除去工事において、集じん・排気装置の不具合によると思われるアスベストの飛散が確認されましたので、お知らせします。
 なお、アスベストの飛散はアスベスト除去工事中の建築物の建屋内で発生したものであり、敷地境界のアスベスト濃度は通常の一般大気濃度とほぼ変わらず、周辺環境への飛散はありませんでした。

1.建築物の所在地
茨城県水戸市

2.試料採取年月日
平成23年6月6日(月)

3.試料採取地点
ア敷地境界(風下)2箇所 イ石綿が直接外部に飛散しないように設けられた室の入り口の外側(以下、「前室」という。)1箇所 ウ集じん・排気装置の外部への排気口(※1)付近(以下、「排気口」という。)2箇所
※1排気口は建築物内部に設けられており、屋外には排気されていない。 エ震災の影響で囲い込みが破損し、建築物内部のアスベストが露出している箇所
(以下、「アスベスト露出箇所」という。) 4.試料採取、分析方法
 東日本大震災におけるアスベスト大気濃度調査(実務マニュアル)~第1次モニタリング(5月下旬~6月上旬)~による。

5.調査結果


化学物質過敏症 runのブログ-無題3
・(1)排気口[1]
 アスベスト及びアスベストの可能性のある繊維をあわせ52本/リットル(※2)の繊維が検出された。

※2作業環境評価基準に基づく管理濃度(厚生労働省告示):150本/リットル  現在、アスベストの組成を電子顕微鏡法により確認中であり、第3回東日本大震災アスベスト対策合同会議で報告する予定である。
 現場では、同時に測定していたリアルタイムモニター(※3)において、あらかじめ設定していた警報レベルを超えたことから、その場で事業者に情報提供した。集じん・排気装置の改善が図られ、リアルタイムモニターの値は警報レベルを下回った。

※3アスベストを含む総繊維を測定し、即時に濃度を確認することができる装置。 (2)アスベスト露出箇所(別紙1参照)
 壁面や天井に吹付けられたアスベストが露出し、一部で劣化が認められた。
 アスベスト濃度は通常の一般大気濃度とほぼ変わらなかったが、総繊維数濃度が10本を超えていたことから、アスベストの劣化状況や現場での作業内容(振動の発生状況)によりアスベストが飛散するおそれも考えられ注意が必要である。

6.今後の対応
 今回の「排気口[1]」の調査結果から、集じん・排気装置のさらなる保守点検の徹底等が必要である。
 これまでに、平成23年1月27日付けで厚生労働省と環境省との連名で、集じん・排気装置の保守点検の徹底等について、関係団体に要請するとともに、都道府県労働局及び関係自治体に通知(別紙2参照)したところであるが、今回の事例を踏まえ、再度、関係機関に注意喚起する予定である。