健康保険のこと、今後の課題 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・出典;化学物質問題市民研究会
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/index.html


・第1部 基調講演(概要) Ⅱ
健康保険のこと、今後の課題
宮田幹夫先生(北里大学名誉教授)

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◆病名登録での利点
今回の病名登録の意義は、以下の点でひじょうに大きいと思う。

公的活動がしやすくなる。
診断書記載の抵抗感が減り、公的文書に使用しやすくなる。
病名分類の精神疾患に入れられていない。中毒疾患に入れられたのは、ありがたい。
医師の認知度が増える。正式病名になってはじめて医者が認識する。
家族の認知度が増える。その結果、患者さんのストレスが減るのではないか。家族が病気を認めない場合にも、病名がここに書かれていると言える。
◆化学物質過敏症疾病登録後の問題点

患者診察の収益性が非常に低い
医師の理解が得られるか
精神疾患との境界線のあいまいさをどうするか
客観的な検査異常所見がもっと必要ー本物の化学物質過敏症を見つけるためにー
治療がどこまで保健診療で認められるか。今までの保険診療で認められているのは、症状に合わせて使う治療。例えば、痛ければ鎮痛剤というように。基から養生するために使う薬については、保険で認められるものが少ない。
◆収益性がひじょうに低い
○保険診療収入 初診料:2700円 再診料:710円
検査料(機器の値段)
瞳孔検査30分: 1600円(1,500万円)、眼球運動20分: 2600円(400万円)、平衡機能: 2700円(100万円)、心電図30分: 900円(100万円)、スパイロ(呼吸機能)20分: 800円(100万円)、一般尿検査: 260円、血球検査: 220円、血液生化学検査: 280円
○出費
診察室の整備:新設費、検査機器維持費、空気清浄機、人件費

混合診療の必要性
 保険診療と自由診療の混合診療の必要性が今後出てくる。

ある程度の負担を患者さんにお願いしなくてはならない時代がくる。

北里でも保険診療でやっているが、診療報酬はひじょうに低い。

また、保険診療の場合は検査がやりやすいが、自由診療の場合は患者さんの費用負担の点からやりにくい。