wikipediaより
カリウム(英: potassium)は原子番号19の元素。
元素記号はK。
アルカリ金属元素の一つで、典型元素である。医薬学や栄養学などの分野では英語のポタシウム(ポタッシウム)が使われることもある。
和名では、加里(カリ)または剥荅叟母(ぽたしうむ)という当て字がされる。生物にとっての必須元素の一つ。植物の生育にも欠かせないため、肥料3要素の一つにも数えられる。
又、カリウムの単体金属を指す。 消防法第2条第7項及び別表第一第3類1号により第3類危険物に指定されている。
生理作用 [編集]カリウムは人体に不可欠の電解質であり、カリウムイオンとして約200gほど存在する。
主に細胞内に分布している。
細胞内液で100-150mmol/L程度なのに対し細胞外液での濃度は3.5–4.5mmol/L程度と非常に小さく保たれている。筋肉や神経細胞はカリウムイオンチャネルが開いているとき、細胞内から細胞外へと濃度勾配の方向にカリウムイオン電流が流れ、膜電位(細胞外に対する細胞内電位)を負の向きに変化させる。
すなわち、活動電位が生じて細胞膜が脱分極している場合は再分極させることになる。
経口摂取される場合は吸収は緩やかであり、全身の細胞で速やかに取り込まれることと、過剰分は腎臓でのK+調節機能により排泄されるので、体外濃度は常に低レベルに維持される。一日の所要量は1–2g/日とされる。
2005年4月の厚生労働省「日本人の食事摂取基準」生活習慣病予防の観点からみた望ましい摂取量では3500mg/日と勧告されている。
また、右心房にある洞房結節から発生する活動電位によって心拍の調節が行われているが、そのためには適切なカリウムイオン濃度が必要である。
静脈注射、あるいは何らかの異常によりカリウムイオンの血中濃度が過剰になる高カリウム血症となった場合、洞房結節のペースメーキングに変調を生じさせ、致死的な不整脈を引き起こしたり、心停止に至ることもある。
また、心臓等の外科手術で心停止が必要な場合には塩化カリウムが用いられる。