第3号 不眠 精神科医師 金子 浩二 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・大阪市健康福祉局健康推進部こころの健康センターより

・[2009年3月16日]
アルコールに頼るのは黄色信号


 「ひつじが一匹、ひつじが二匹?」こんな古典的な方法で眠れるくらいなら、誰も苦労はしませんよね。

一日の用事が片づき、やっとのことでたどり着いた安らぎの時間なのですから、「ねむれない」事態だけは避けて通りたいところです。

あれこれ考えているうちに、「あっ、なんだか眠れない?」と思ってしまって、益々目がさえてきて「あー!何とかしてくれー!」という大変な状態が不眠ということです。

 誰もが安らかな眠りを獲得し、朝にはスッキリ、ご機嫌な「おはよう」が言えるような生活を望むわけですが、様々な原因で「不眠」というやっかいな状態へ迷い込んでしまいます。

5分もしない間に眠れてしまう人もいれば、寝床で本を読んだり(これがまた楽しい時間だったりするんですよね♪)、ラジオを聴いたり(ちょっと古いかな?)しているまにウトウト眠りにつく人もいます。

 普段はこんなちょっとした工夫で解決できることも、試験の前日であったり、大事な人と会う約束をしていたり、釈然としない憤りを感じていたりしたら途端に寝苦しい時間になってしまうものです。

こんな時、みなさんはどうなさってますか?「昼間に疲れる運動をする」「お茶やコーヒーを控える」「早く寝床につく」等々なんだかんだ考えているうちに眠れてしまう場合も多いでしょうけど、「アルコール」なんかで眠ろうなんて考えている場合はちょっと黄色信号ですよ。
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ポイントはこころの整理

 不眠を引き起こしやすい精神状態は、どうしてよいかわからない迷いの多い「不安状態」、後悔してばかりで自責の念に苦しむ「うつ状態」、特定の対象(物音、お化け等)を怖がる「恐怖状態」が考えられ、これらを上手に消化し、不安な気持ちを整理していくことが根本的な解決につながっていきます。

人に相談したり、環境を整えたり、食事のメニューを変えてみたり。場合によっては嫌な状況を回避していく方法も有効だったりします。

お酒は確かに寝つきをよくすることもありますが、アルコールによる睡眠は、いわゆる「睡眠が浅い」状態であるために、更に不眠の悪循環になりかねません。
医療機関への相談も一考

 一避性の不眠は、様々な工夫や環境調節で解決できることも多いでしょうが、毎日のように眠れない慢性的な不眠なら、医療機関に相談してみることも一考です。

病院に行ったとしても気持ちの整理が重要なことには変わりませんが、何らかの助けになるかもしれません。

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