・日本アレルギー学会よりミニシンポジウム23
食物アレルギー・薬物アレルギー―病態生理と治療3
座長:寺田明彦1), 伊藤節子2)(大同病院小児アレルギー科1), 同志社女子大学生活科学部食物栄養科学科2))
MS23-6.アレルギー物質含有量に基づいた加工食品交換表による食品指導の試み
鈴木聖子1) 成瀬徳彦1) 小松原亮1) 平田典子1) 安藤仁志1) 宇理須厚雄1) 安 在根2) 湯川牧子2) 近藤康人2) 柘植郁哉2) 森下直樹3) 松本貴之3)
藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院小児科1) 藤田保健衛生大学医学部小児科2) 日本ハム株式会社研究所3)
--------------------------------------------------------------------------------
目的;現在,容器包装された加工食品には,表示義務7品目,表示推奨18品目のアレルギー物質が表示されている.
しかし物質の表示のみであり含有量までは記載されていない.
そのため微量しか含まれていない加工食品でも患者は摂取できない.
加工食品のアレルギー物質含有量を測定し,食品交換表を作成し,安全に食すことが可能か検討した.
方法;約160種類の加工食品の卵,牛乳,大豆,小麦,落花生の含有量をFASTKITエライザver.II(日本ハム)で測定した.
経口負荷試験陽性閾値から安全量を推定し試食を行った.
結果と結論;加工食品のアレルギー含有量は同じ商品群でも,かなりの幅に分布した.
中には「一部含む」記載であっても,無視できない量(1g以上)が含有していた.
同じ商品でも,ロットの違いで1個あたりのアレルゲン蛋白含有量に一桁差がある商品もあった.
測定キットの感度・精度,商品のロット間格差なども考慮し,症状が誘発されないために,現時点では10倍毎でレベル分けし,推定安全レベルに100分の1の安全係数を掛けるのがよいと結論された.
第59回日本アレルギー学会秋季学術大会 2009年10月開催
runより;これは重要な事です。
アナフィラキシー・ショックを起こさない為にはキチンと表示すべきであります。
現行の表示義務の例外(お惣菜、パン屋、容器の大きさ等)も廃止するべきです。