・反射性交感神経ジストロフィー(RSD)
RSD(The Reflex Sympathetic Dystrophy)という病気
反射性交感神経性ジストロフィー
反射性交感神経性ジストロフィーは通称RSDと呼ばれています。
アメリカだけでもRSD患者は150~600万人以上いるといわれているほど決して稀ではありませんが、この病気の性質上理解されにくく、誤診があとを絶たないことをよく耳にします。
今だRSDの原因は不明な上、効果的な治療法も見つかっていないのが現状のようです。
ホームRSDの主な症状
通常外傷を受けた箇所、またはその付近に発症します。
症状
・激しく焼けるような痛み
・患部の腫れ
・軽い接触による過敏な反応
・皮膚の変化
・骨の萎縮
・発汗の異常
など
これらは異常な交感神経反射に帰する症状です。
軽い接触にも過度の痛みを感じるため患部を動かすことができず、結果的に骨や筋肉の萎縮が起こるようです。
初期段階に適切な治療が行われなければRSDは悪化し、慢性化してしまい、徐々に患部のある手足全体に広がることがあります。
中には反対の手足等に広がるケースもあるとされています。
このような広がりを未然に防ぐためには早期診断とともに、早期治療(集中的なリハビリを行うこと)が肝心ということです。
RSDの進行の度合い
(主に3段階に分けられています。)
・1段階(1~3ヶ月)
特徴・・・外傷を受けた箇所に焼けるような痛みがある
筋肉の引きつり、こわばった関節、動きの制限、異常な体毛と爪の生育、血管の収縮(このため、血色が悪くなり、患部の温度に影響がある)
・2段階(3~6ヶ月)
特徴・・・痛みが増す、腫れの広がり、体毛の生育が弱まる、爪がひび割れる、骨の萎縮が顕著になる、関節のこわばりが増す、筋肉の萎縮
・3段階(3~6ヶ月)
特徴・・・皮膚の変化と骨の萎縮が定着する
痛みが悪化し、この段階では手または足全体に広がるケースも
患部の動きが著しく制限される(関節をつなぐ筋肉や腱の収縮に伴う)
原因
RSDの原因は依然不明とされていますが、交感神経が損傷した結果起こるのではないかといわれています。
RSDは外傷により発症するようですが、極めて軽度な外傷によって発症するケースも多いそうです。
例としては、腕を壁にぶつけてしまった、きつめの靴を履いていた、ねんざ、腱鞘炎など。(主人の場合は左膝下に強い衝撃を受け、複雑骨折したことが原因で左足にRSDが発症しました。)
一般に、外傷を受けると交感神経の反射により痛みを感じますが、外傷が治癒するとともに痛みもおさまります。
しかしこの交感神経の反射機能に異常が生じると、神経が脳に誤ったシグナルを送り続け、正常な感覚、温度、血流などの情報を乱してしまいます。
この疾患の特徴は、神経、皮膚、筋肉、血管そして骨に同時に影響が及ぶことです。
治療法
現在RSDの効果的な治療法は見つかっていませんが、ペインクリニックなどで痛みを緩和する治療が施されています。以下がその例です。
・投薬療法
・交感神経ブロック
・脊椎電気刺激療法
など