結節性硬化症(プリングル病)3 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・5. この病気ではどのような症状がおきますか
この病気は全身の疾患で、いろんなところにいろんな症状がおきます。

遺伝子の異常で病気がおこりますが、全ての症状が生まれたときにあるわけではなく、年齢によって問題になる症状が異なります。

また、患者さんによっても、各症状の程度が全く異なります。

多くの患者さんにみられる症状と一部のひとにしか出ない症状があります。

(1) 多くのひとにみられる症状
約80%の患者さんにおこり、治療が必要な症状はて痙攣発作です。

乳児早期には頭をかくんとたれるタイプのてんかん(点頭てんかん)、乳幼児期には意識がなくなり、手足の一部がけいれんするタイプのてんかん(複雑部分発作)の頻度が多くみられます。

乳児期にてんかんで発病し、治療に抵抗する場合は知的障害が重度になる可能性が高くなります。

軽症例が見つかるようになって、最近は痙攣発作のない患者さんも増えてきています。

脳では、CTやMRIで、普通の脳の固さとは違う部分がほとんどのひとに見つかります。

大脳皮質や脳室と言われる部分にでき、結節と呼ばれ、この変化が、結節性硬化症の病名の由来になっています。

脳の一部の細胞が、正しく発生しなかったためにおこると考えられていますが、必ずしもこの部分が痙攣発作をおこす原因になっているとは限りません。

生まれた直後から、ほとんどのひとに皮膚に白いあざ(白斑)があります。

あかちゃんの時は色が白く、目立ちませんが、日焼けをするとこの部分が日焼けせず、目立つようになります。木の葉状の形をしているのが1つの特徴ですが、いろんな形になることもあります。

また髪の毛のところに白斑ができると褐色の髪になる場合もあります。

はやければ、幼稚園のころから、顔面特に頬部に赤い糸くず様のしみが出現することがあります。

小学校に上がる頃から、頬や下あごに赤みをおびた数ミリの盛り上がったもの(血管線維腫)が出きてきます。

赤みがあまり目立たない正常皮膚色のもの、もう少し大きく扁平なものや、少し黒みを帯びた球形のものができることもあります。

これらは少しづつ数が増えていきます。

思春期ごろから、手や足の爪に固い腫瘍がでてくることがあります。

手より足の爪に高頻度に認められ、徐徐に増加増大してきます。

初期は爪の線状の陥凹として認められることがあります。

思春期頃から腰部にでこぼことした皮膚の盛り上がりがでてきて徐徐に増大してくることがあります。

早いひとでは幼児期から皮膚に疣様の固いちいさなできものとして出現してくることもあります。

腎臓では、嚢腫や、血管や筋肉や脂肪成分の多い腫瘍(腎血管筋脂肪腫)が、見つかります。

嚢腫は比較的若い時から認められることもありますが、血管筋脂肪腫は思春期以降に出現し、大きくなる場合があります。

嚢腫は大きくなると、腎機能障害や高血圧の原因になることがあります。

腎血管筋脂肪腫では時にこれが出血をおこし、大量の場合は出血性のショックを起こ場合があります。

いずれも成人以上の結節性硬化症の患者についてみれば、小さいものも含めれば、高頻度に認められます。

思春期以降では定期的に腎臓のエコーの検査をしてもらう方が良いと思います。