・新しい海外の動き―英国のコープと米国の自然保護団体
米国に本部を置く国内最大級(会員数130万人)の自然保護団体であるシエラクラブ(Sierra Club)は2008年、米国環境保護局(EPA)に対しミツバチへの悪影響の証拠が蓄積されているネオニコチノイド系農薬の禁止を求める要望をした。
そこでは、フランスやドイツがこれらの農薬禁止を迅速に実施したのに対しEPAの行動が遅すぎると批判した。
さらに同クラブは、農薬の多国籍企業であるバイエル社やモンサント社は、最近になってネオニコチノイドで種子処理したトウモロコシの生産に着手する議論を始めており、それはミツバチ問題をさらに悪化させる可能性があると懸念を表明した。
このように国の規制が遅れている米国では、市民団体が先陣を切ってこの問題に取り組んでいる。そして、同様に国での規制が遅れている英国では2009年、国内最大のスーパーマーケットであるコープ(CO-OP)が、いち早くこの農薬を使用している農作物の販売流通の中止を取り決めている。日本でも、国の規制が遅れるならば、ミツバチだけではなく、人間の被害も増えることが懸念される。生協や市民団体などの早急な対策の実施が望まれる。
身近で使われている浸透性農薬: ネオニコチノイドとフィプロニル
林業
松枯れ防止に散布
■マツグリーン( ア)
■スタークル( ジ)
■エコサンフロアブル( チ1)
■モリエートSC( ク)
ガーデニング
花・芝生など
■ベストガード( ニ)
■アースガーデン( イ)
■イールダー( ア)
農業
稲: ■ダントツ( ク)
■ウインバリアード( チ1)
■ベストガード( ニ)
■アドマイアー( イ)
■ モスピラン( ア)
果物: ■アドマイアー( イ)
■ モスピラン( ア)
野菜: ■プリンス( フ) など
ペットのノミとり
■フロントライン( フ)
家: 床下のシロアリ駆除■アドバンテージ(イ)
■ハチクサン( イ)
■アジェンダ( フ)
■タケロック( ク) など
ネオニコチノイド系
( ア) アセタミプリド) ★劇物
( イ) イミダクロプリド★劇物
( ク) クロチアニジン
( ジ) ジノテフラン
( チ1) チアクロプリド★劇物
( チ2) チアメトキサム
( ニ) ニテンピラム
フェニルピラゾール系
( フ) フィプロニル★劇物
※■商品名
( )有効成分
ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議より
http://www.kokumin-kaigi.org/kokumin01.html
http://www.kokumin-kaigi.org/newsletter/newsletter_59.pdf