特発性門脈圧亢進症2 | 化学物質過敏症 runのブログ

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6. この病気ではどのような症状がおきますか
門脈圧が上昇すると、脾臓が大きくなったり腹水がたまったりします。

さらに、門脈圧の上昇により門脈血の一部が肝臓に向かわずに他の方向に逃げるようになります。

このようにしてできた新しい血液の流通経路を側副血行路と総称します。

この側副血行路のために腹壁の静脈が怒張したり、食道や胃に静脈瘤ができます。

脾臓が大きくなると脾機能亢進という状態になり、貧血をきたすようになります。

血小板も低下し、出血した時に血液が止まりにくくなります。

また、静脈瘤の圧が上昇すると、静脈の血管がその圧に耐えきれなくなり、破裂・出血してしまい、吐血・下血等の症状が出ます。

7. この病気にはどのような治療法がありますか
特発性門脈圧亢進症では、門脈圧亢進症にともなう食道胃静脈瘤と、脾機能亢進症にともなう貧血(汎血球減少症:赤血球、白血球、血小板の全てが減少してきます)が治療の対象となります。

静脈瘤が出血した際には緊急の処置が必要です。

放置すると出血のためショックとなり、場合によっては生命が危険にさらされる可能性があります。

このような場合は直ちに最寄りの救急病院を受診し、点滴・輸血・静脈瘤に対する専門的止血処置等を受けなければなりません。

静脈瘤に対する止血処置
・薬物療法
・バルーンタンポナーデ法
・内視鏡的治療:硬化療法、結紮療法
・手術療法:食道離断術

脾機能亢進症に対する治療
・血球減少が高度の際には部分脾動脈塞栓術や脾摘術を考慮します。

8. この病気はどういう経過をたどるのですか
特発性門脈圧亢進症は肝機能は一般に正常のことが多いので、食道胃静脈瘤からの出血が十分にコントロールされれば経過は良好であります。